用語解説―法律

 

☆供述調書☆

 

警察官や検察官・検察事務官などの捜査機関が被疑者を取り調べるとき、被疑者の供述を記録するために、被疑者本人に確認の上、作成するもので、供述録取書(ろくしゅしょ)ともいい、供述者の署名・押印のあるものに限り、一定の要件のもとに証拠能力が認められる。

特に、供述調書に記載された被疑者にとって不利となる証言は、一定の条件の下で証拠能力があると考えられるため、裁判の行方を決定的に大きく影響する。

なお、被疑者が自ら供述書を作成することもできるが、通常は、被疑者の供述に基づき、警察官や検察事務官が調書を作成することが多い。その場合、閲覧または読み上げによって被疑者が内容を確認したのちに署名押印する。ただし、被疑者は署名押印を拒絶することができる。

 

 

刑事訴訟法第198条

@ 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。

A 前項の取調に際しては、被疑者に対し、あらかじめ、自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならない。

B 被疑者の供述は、これを調書に録取することができる。

C 前項の調書は、これを被疑者に閲覧させ、又は読み聞かせて、誤がないかどうかを問い、被疑者が増減変更の申立をしたときは、その供述を調書に記載しなければならない。

5 被疑者が、調書に誤のないことを申し立てたときは、これに署名押印することを求めることができる。但し、これを拒絶した場合は、この限りでない。

 

 

☆即決裁判☆=⇒最高裁合憲判決

 

刑事裁判の迅速化と効率化を図るため、司法制度改革の目玉の一つとして06年10月に導入された新しい制度。

殺人や強盗など重大事件を除く、軽微な事件の初犯が対象となり、捜査段階で容疑者が罪を認めた場合、検察官が本人や弁護側の了承を得た上で、起訴と同時に裁判所に申し立て、1回の裁判で決着させるもので、最高裁は06年6月6日、起訴から判決までの期間を「原則14日以内」の方針を決めている。すなわち、初公判は起訴から原則として14日以内に開かれ、被告が起訴事実を認めれば、その日のうちに審理を終え、判決を言い渡す制度である。

従来は、同様の軽微な事件で被告が起訴事実を認め、審理が1日で終結しても、判決は別の日に言い渡されているケースが多かったため、起訴から判決言い渡しまで平均約2・6か月かかっていたものが、即決裁判制度の導入で約2週間に短縮されることになる。

 即決裁判の主な対象犯罪は、万引きなど窃盗、覚せい剤使用、外国人の不法滞在事件などの初犯の事件が中心となるが、執行猶予が付かないような悪質なものは除外される。申し立てには本人と弁護人の同意が必要となる。

 第1号は06年10月2日に出入国管理法違反(不法滞在)の罪で起訴された中国人の女性被告(35)の公判で、06年10月16日、裁判官が即決裁判に審理が移行したことを宣言した後、証拠提出など事務手続きは簡略化し、被告人質問に10分間かけた。裁判官が「有罪判決を受けることに異議はないですか」と確認、被告が「はい」と述べた後で、懲役2年6カ月、執行猶予5年(求刑懲役2年6カ月)の判決を言い渡した。開始から判決言い渡しまで20分余で審理は終わった。同日は第1号の中国人被告を含めて、覚醒(せい)剤の所持など薬物事件が3件、外国人の出入国管理法違反(不法在留)が2件計5件の即決裁判が行われた、なお、最高裁によると、全国の地裁と簡裁で扱う刑事事件は年間約13万2800件(最高裁推定)。このうち即決裁判の対象になるのは約1割の1万数千件とみられ、東京地裁には制度がスタートした10月2日からこれまでに40件を超える即決裁判の申し立てがあった。

 

☆容疑者弁護☆

 

容疑者が逮捕されて警察留置場や拘置所に拘置された場合、警察官や検察官は国選弁護人の選任手続きについて説明。私選弁護人を選任する財政的余裕がなければ、国選弁護人の選任を裁判所に請求できる、司法制度改革の目玉の一つとして06年10月に導入された新しい制度。

 請求を受けた裁判所では、司法サービスを提供する公的法人「日本司法支援センター」(愛称・法テラス)に候補者の推薦を依頼。回答のあった候補者から、裁判所が弁護人を選任する。

 これまでの国選弁護人の請求は起訴後に郵送で行われており、選任までに数日間が必要だった。しかし、容疑者段階での選任には迅速さが求められるため、最高裁はファクスによる請求を認めてスピードアップを図ることにした。

 現在は年間7万数千人が国選弁護の対象だが、容疑者弁護の導入で対象は10万人程度となる見込みだ。容疑者弁護の導入で、国選弁護人は起訴前から弁護を担当でき、迅速な裁判の実現にもつながると期待されている。

 

法テラス

 

法律サービスの“道案内役”として、2006年10月から全国で業務がスタートした「日本司法支援センター」の愛称。「法テラス」には、法律問題を抱える人たちに「テラス」のようなくつろぎの場を提供したいお茶でも飲みながら気軽に案内する)という意味を込めた。司法支援センターは、司法改革の一環として設置が決まったもので、民事訴訟の弁護士費用の援助や、容疑者や被告に国選弁護人をつけるなどのサービスに加え、司法過疎地域への弁護士派遣や、犯罪被害者の援助なども行う。すなわち、弁護士会、司法書士会、警察、検察庁や自治体など窓口はさまざまあるが、一般市民には敷居が高い。法テラスはそんなときの身近な道案内、紹介係といえる。

法テラスは全国どこからでも同じ番号で電話を受け紛争の種類に応じた窓口に相談を引き継ぐサービスを提供するが、電話番号は、トラブル解決をお望みなら、570−078374(おなやみなし)。犯罪被害に遭ったなら、0570−079714(なくことないよ)

なお、スタートした06年10月2日、東京・中野のコールセンターには全国から2368件の相談が寄せられた。

法テラスへの月間問い合わせ件数が09年6月、約3万7千件に上り、06年10月に業務を始めて以来最多を記録した。担当者は「法テラスの認知が進んだことと、社会環境の変化が増加の要因ではないか」としている。最近は雇用情勢の悪化を反映し、労働分野の相談が多いという。法テラスによると、電話や電子メールによるコールセンターへの問い合わせは、業務開始の06年10月に3万5千件を記録。しかし2カ月後には半減し、07年12月は1万5千件まで落ち込んだ。その後増加に転じ、09年3月からは3万件台で推移していた。過去最多となった09年6月は、前年同期の1.8倍に増加。分野別では「給与の支払いがない」「派遣元から解雇を言い渡された」など、労働関連が2.4倍に増えたのが目立った。内閣府の09年1、2月の世論調査では、法テラスを「知っている」と答えた人は28・1%にとどまり、認知度はまだ高いとはいえない状況。佐々木文情報提供課長は「法テラスを広く知ってもらい、法律の光が当たる社会を目指したい」と話している。

 

☆予審(よしん)☆=⇒詳細版

 

旧刑事訴訟法下では採用されていた制度で、起訴された事件について、公判前に裁判官があらかじめ行う審理。現行法では認められていない。

予審の本来の目的は、被告事件を公判に付すべきやどうか決定するため、その必要なる事項を取り調べる制度であったが、実際は、予審で一切の訴訟材料を集め、公判において予審の取調を基礎に、かつ予審調書を唯一の証拠として判決が行われた。

 

☆ギロチン☆

 

フランス革命以来ルイ16世や王妃アントワネットのこれで処刑された)、1981年に死刑が廃止されるまで使用された断頭台(死刑台)。古くから南フランスやイタリアで用いられていたのを、憲法制定議会議員となった医者のギヨタンJoseph Ignace Guillotin17381814が、刑死者の苦痛を軽減するために、その採用を提案したことから、この名でよばれることとなった(正しくはギヨチーヌと発音される。ギロチンは日本語読み)

重く、かつ鋭利な刃が一瞬のうちに落下してくびを切り、一瞬にして死をもたらすので苦痛が軽い。また処刑に要する時間が短いことからきわめて効率のよい処刑道具でもある。この「能率性」を買われて、恐怖政治の激化とともに、人数をこなす上で有効的に利用されたため、「恐怖政治」のシンボルとして怖れられた。

ギロチン 

明治大学博物館

 

ギロチン

 

処刑直前のルイ16世(中央の台上、後ろ手に縛られた左向きの男性)専修大学図書館所蔵

 

☆婦人子どもの売買禁止条約(醜業条約)☆

 

この条約は、1904(明治37)年協定、1910(明治43)年条約、1912(明治44)年最終議定書の3つの条約からなる。

狭義で醜業条約いう場合は、1910年条約と最終議定書をさす。

1910年条約は、「何人たるを問わず他人の情欲を満足せしむるため、醜業(しゅうぎょう=いやしく、けがらわしい職業。特に、淫売−いんばい=女性が金品をもらって男性に肉体を提供すること−)を目的として未成年の婦女を勧誘し、誘引し又は拐去(かいきょ=だまして連れ去る)したるものは本人の承諾を得たるときと雖(えいども)又右犯罪の構成要素である各行為が異なりたる国に亙(わた)りて遂行せられたるときと雖罰せらるべし」(第1条)と規定している。

 本条約は直接的には、性的行為に従事させるための女性の売買をした者の処罰を、加盟各国に求めたものであり、加盟国自体がそのような行為(女性の売買)をすることについては言及していない。

だが、醜業目的のためにした女性の売買の処罰を求められていた国が、自らその売買に関与することが許されないのは当然である。したがって同条約は、国家がかかる行為に関与するには直接的に触れられていないのである。

つまり、国家が醜業目的のための婦女の売買に加担することは、同条約の趣旨からして到底許されないはずである(もっとも、このような見解に対して、植民地に同条約が適用されないという考えもある)。

 

☆奴隷制度の禁止☆

 

 国際的視野で見た場合、奴隷制度の禁止は19世紀にその端緒がある。1814(文化11)年、1815(文化12)年のパリ平和条約、1841(天保12)年ロンドン条約、1862(文久2)年ワシントン条約などに既に奴隷制に関する規定が盛り込まれていた。

また植民地・委任統治制度下における奴隷制の問題を重要視した1920(大正9)年1月に設立された国際連盟は、その規約22条において、「委任統治地域における原住民ないし土民の保護のうちに奴隷取引のごとき濫用を禁止する」ことを、そして23条は、「加盟国は自国及び商工業上の関係が及ぶあらゆる領域において、公正かつ人間的な労働条件の確保並びに維持に努力すべき」ことを定めている。その後、国際連盟は1922(大正11)年に、奴隷制に関する一切の問題を調査するために奴隷臨時委員会を設置、同委員会の調査研究の結果、1927(昭和2)年に奴隷条約が発効させた。

同条約は、その1条で、「奴隷制度とは、その者に対して所有権に基づく一部又は全部の権能が行使される個人の地位又は状態をいう」と定義するとともに、「締約国は強制労働の利用が重大な結果をもたらすことがあることを認め…強制労働が奴隷制度に類似する状態に発展することを防止するためにすべての必要な措置をとることを約束する」として強制労働と奴隷状態の関連性について言及している。

第2次世界大戦後は、世界人権宣言第4条で「何人も、奴隷にされ、又は苦役に屈することはない。奴隷制度及び奴隷売買は、いかなる形においても禁止する」と宣言し、それまでに確立されていた国際法の慣習を宣言した。

さらに国連のもとで、1957(昭和32)年「奴隷制度、奴隷取引並びに奴隷制類似の制度及び慣行の廃止に関する補足条約」が発効している。

なお、奴隷に関するこれらの条約については、日本は締結・批准していない。だが、1930(昭和5)年代には、奴隷制の禁止が国際慣習法として確立されているといえる。

 

☆行政訴訟(行政事件訴訟)

 

公法(公法によって規律される法律関係)上の権利関係にかわる紛争に関する訴訟。行政事件訴訟ともいわれる。特に大陸法系の諸国においては行政裁判所により行われる訴訟として発達し、日本での明治憲法旧憲法下では、行政裁判所による行政訴訟制度を採用していた。しかし現憲法下では、司法裁判所の権限に属している。訴訟ルールは、行政事件訴訟法に定められているが、同法に定めのない事項については民事訴訟の例によるとされている(行政事件訴訟法7条)ので、この意味では広義の民事訴訟に属することになる。

訴訟の種類としては、抗告訴訟・当事者訴訟・民衆訴訟・機関訴訟があるが、抗告訴訟がその中心である。なお行政事件訴訟法は、原告適格・出訴期間・被告適格などに関して特例規定を設けており、さらに職権証拠調べ(同24条)が認められるなど、民事訴訟法の原則とは異なった取扱がなされている。

 

☆民衆訴訟☆

 

行政訴訟において、自己の法律上の利益に関係がないにもかかわらず提起することが認められている訴訟(行政事件訴訟法5条)をいう。こうした訴訟が認められるのは、行政を国民・市民の視点から民主的にコントロールする必要性があるためである。それゆえ、国または公共団体の機関の法規に適合しない(違法)行為の是正を求めるための取消訴訟と異なり、法律上の利益の侵害などの原告適格の制限をなくしたが、しかし現行法では、例えば選挙または当選の効力に関して選挙人の提起する訴訟(公選法20条)や、地方自治法上の住民訴訟(地自法242条の2)などに見られように、法律に定める者に限り提起することができるとされている。機関訴訟とともに、一般的利益のために認められた一種の客観(的)訴訟で、主観(的)訴訟に対比される。

 

 

☆機関訴訟☆

 

国の機関と地方住民によって民主的に選ばれたその地方公共団体の機関との相互間において権限の在る無し、またはその権限行使に関する紛争(権限争議)についての訴訟を機関訴訟という(行政事件訴訟法6条)。地方公共団体の議会の議決または選挙に関する訴訟(地自176条)のほか、各種の職務執行命令訴訟がその例である。つまり、国または公共団体の機関相互間における権限争議について、公正な裁判所の判断を求め、機関相互間の権限・秩序の維持をはかることを目的とする客観(的)訴訟である。国民の権利義務に関する争いではないがゆえに、法律上の争訟としての性質をもたなく、したがって法律に定める場合において、法律に定める者は訴訟を提起することができる。手続については、特別法に特別の定めがない限り、その請求の趣旨に従い取消訴訟(無効等確認訴訟)または当事者訴訟に関する規定が準用される。

 

 

☆当事者訴訟☆

 

(1)民事訴訟では、通常、弁護士が原告・被告の代理人として訴訟を行うが、これに対して、弁護士に依頼せずに、本人がする訴訟(本人訴訟)を特に当事者訴訟いう。

(2)行政(事件)訴訟では、当事者間の法律関係の確認や形成する処分、または裁決に関する訴訟をいう。それには、例えば土地収用法223条に定める訴訟のように、法令の規定によりその法律関係の当事者の一方を被告とするもの(形式的当事者訴訟)と、公法上の法律関係に関する訴訟(実質的当事者訴訟)がある(行政事件訴訟法4条)

抗告訴訟が、通常の民事訴訟とは全く異なる訴訟類型であるのに対し、当事者訴訟は、通常の民事訴訟と同じ類型の訴訟である。しかし、その訴訟の対象(物)公法(公法によって規律される法律関係)上のものであるから、その訴訟の結果は、社会に大きな影響(インパクト)を与えることも多いので、民事訴訟と別類型扱いし、直接その訴訟に利害関係をもつ実質上の当事者を訴訟当事者として争わせる視点に注目して、当事者訴訟と呼んでいる。

 

☆抗告☆

 

民事訴訟法上は、裁判の一種である決定や命令に対する上訴をいい、通常抗告と即時抗告がある。抗告はすべての決定・命令に対して許されるものではなく、通常抗告は原則として口頭弁論を経ずに訴訟手続きに関する申し立てを却下した決定・命令に対して認められ(民事訴訟法第328条)、即時抗告は、法律に規定がある場合(例えば同法第21・25条5項・44条3項等)のみに認められる。

刑事訴訟法上は、決定・命令に対する上訴をいい、一般抗告と特別抗告がある。一般抗告はさらに普通(通常)抗告と即時抗告に分けられる。

 

☆準抗告☆

 

(1)刑事訴訟法上は、裁判官が行った忌避申立ての却下や勾留(こうりゆう)、あるいは保釈・押収などに関する裁判に対して、これに不服のある者(検察官や弁護士)がその取消し又は変更を求める申立。勾留状発付に対する弁護人の準抗告や保釈決定に対する検察官の不服申し立てその例である。準抗告は、簡易裁判所の裁判官が行った場合は管轄の地方裁判所に、その他の裁判官のした裁判に対してはその裁判官の所属する裁判所に書面で申し立てるが、これについて裁判所は裁判官3人の合議体でこれを審理しなければならない。

なお、検察官・検察事務官又は司法警察職員が行った接見指定又は差押えなどの押収、あるいは押収物の還付に関する処分に対して不服がある者は、裁判所にその取消し又は変更を請求することができるが、これも準抗告といわれている。

(2)民事訴訟法上は、受命裁判官又は受託裁判官の裁判に対して受訴裁判所に異議を申し立てる不服申立方法をいう。

 

☆保全抗告☆

 

保全異議または保全決定の取りしの申し立てについて、決定が行われた裁判所に対する不服のある当事者が行う不服申し立てで、民事保全法41条に基づき、裁判の送達を受けた日から2週間以内(不変期間)に裁判を行った裁判所(原裁判所)に、または抗告裁判所に対して行う。

 

☆特別上告☆

 

民事訴訟法上、高等裁判所が上告審としてした終局判決に対し違憲を理由として最高裁判所に対して行う不服申立てをいう(民事訴訟法第328条。違憲上告とか再上告ともいわれる)。

憲法81条で最高裁判所が法令審査権(違憲審査)の終審裁判所であることから、通常の上訴によって最高裁判所の判断を受けられない終局判決についても特に最高裁判所による違憲審査の判断を受ける機会を保障したものである。

特別上告には民事訴訟上の上告に関する規定が準用されるが、本来の上告ではないので、特別上告の提起には判決確定に対する遮断的効力はないが、裁判所は申立てにより、原判決に基づく強制執行の停止又は取消しの仮処分を命ずることができる。

なお、最高裁第2小法廷は、06年3月17日、灰色金利」による利息の払い過ぎを巡る訴訟で、本来は憲法違反がある場合にしか認められない特別上告を最高裁が特例的に認め、「法定金利を超える返済は無効」として借り手側の主張を認める判決を言い渡し、ローン会社側勝訴の上告審・大阪高裁と2審・神戸地裁の両判決を破棄し、審理を同地裁に差し戻した。

 

 

民事訴訟法第328条(特別上告)

@ 高等裁判所が上告審としてした終局判決に対しては、その判決に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とするときに限り、最高裁判所に更に上告をすることができる。

A 前項の上告及びその上告審の訴訟手続には、その性質に反しない限り、第二審又は第一審の終局判決に対する上告及びその上告審の訴訟手続に関する規定を準用する。この場合において、第321条第1項中「原判決」とあるのは、「地方裁判所が第二審としてした終局判決(第311条第2項の規定による上告があった場合にあっては、簡易裁判所の終局判決)」と読み替えるものとする。

 

 

☆特別抗告☆

 

最高裁判所への抗告は一般には認められていないが、下級裁判所の決定・命令について憲法違反、憲法の解釈の誤り(および刑事訴訟においては判例違反)が問題となるときに、例外的にその最終的判断を最高裁判所に求める抗告の一種で、提起期間は5日の不変期間(通常期間に対する言葉で、裁判所は裁量によってその期間を伸縮できないものとされている。訴訟法上、法令によって定められている期間である法定期間のうち民事訴訟法が特に不変期間とする趣旨を明記している)とされている(民事訴訟法336条、刑事訴訟法405条・433条)。

 

 

民事訴訟法第336条(特別抗告)

@ 地方裁判所及び簡易裁判所の決定及び命令で不服を申し立てることができないもの並びに高等裁判所の決定及び命令に対しては、その裁判に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とするときに、最高裁判所に特に抗告をすることができる。

A 前項の抗告は、裁判の告知を受けた日から5日の不変期間内にしなければならない。

B 第1項の抗告及びこれに関する訴訟手続には、その性質に反しない限り、第327条第1項の上告及びその上告審の訴訟手続に関する規定並びに第334条第2項の規定を準用する。

 

刑事訴訟法第405条(特別抗告)

 高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。

1 憲法の違反があること又は憲法の解釈に誤があること。

2 最高裁判所の判例と相反する判断をしたこと。

最高裁判所の判例がない場合に、大審院若しくは上告裁判所たる高等裁判所の判例又はこの法律施行後の控訴裁判所たる高等裁判所の判例と相反する判断をしたこと。

刑事訴訟法第433条

@ この法律により不服を申し立てることができない決定又は命令に対しては、第405条に規定する事由があることを理由とする場合に限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。

A 前項の抗告の提起期間は、5日とする。

 

 

☆許可抗告☆

 

1998(平成10)年1月に施行された新民事訴訟法において創設された、民事訴訟における高等裁判所決定および命令に対して、その高等裁判所が許可をしたときに限り認められる制度。

それまで、最高裁判所に対する抗告としては、例外的な特別抗告以外できないのが原則であったが、決定・命令により判断される事項で憲法違反等に関するものでないもののなかにも重要なものがあり、法律判断が各高等裁判所によって異なるということでは公正を欠き、法令解釈の統一が必要とされるという面もあることから、高等裁判所の決定および命令に対して、最高裁判所等の判例と相反する判断がある場合や、その他法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、その高等裁判所が、申立てにより、決定で、最高裁判所への抗告を許可しなければならないとした(同法337条)制度が新設された。

許可抗告の申立ては高等裁判所の原裁判の告知を受けた日から5日の不変期間(通常期間に対する言葉で、裁判所は裁量によってその期間を伸縮できないものとされている。訴訟法上、法令によって定められている期間である法定期間のうち民事訴訟法が特に不変期間とする趣旨を明記している)内にしなければならない。

2003年度の司法統計年報によると、全国の高裁に854件の申し立てがあり55件が許可されている。

なお、最高裁への抗告には、憲法違反を理由とする特別抗告もある。

 

 

民事訴訟法第337条(許可抗告)

 

@ 高等裁判所の決定及び命令(第330条の抗告及び次項の申立てについての決定及び命令を除く。)に対しては、前条第1項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。ただし、その裁判が地方裁判所の裁判であるとした場合に抗告をすることができるものであるときに限る。

A 前項の高等裁判所は、同項の裁判について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、決定で、抗告を許可しなければならない。

B 前項の申立てにおいては、前条第1項に規定する事由を理由とすることはできない。

C 第2項の規定による許可があった場合には、第1項の抗告があったものとみなす。

D 最高裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原裁判を破棄することができる。

E 第313条、第315条及び前条第2項の規定は第2項の申立てについて、第318条第3項の規定は第2項の規定による許可をする場合について、同条第4項後段及び前条第3項の規定は第2項の規定による許可があった場合について準用する。

 

 

 

☆上訴☆

 

 確定前(未確定)の裁判について、その判決または決定に対する不服を上級裁判所に申し立て、その取り消しや変更を求めることで、現行法では、控訴・上告・抗告の3種類がある。裁判確定後にその取り消しを求める「再審」や同一の審級に対して行われる「異議の申し立て」とも異なる。

 

☆抗告訴訟☆

 

行政事件訴訟の類型の中で、最も主要なもので、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟(行政事件訴訟法3条1項)をいう。かつては、処分又は裁決の取消訴訟だけを指す意味に用いられたが、現行法は、取消訴訟に限らず、行政庁の公権力の行使又は不行使によって生じた違法状態を取り除くことを目的とするいっさいがっさいの訴訟をいう。

行政事件訴訟法は、抗告訴訟として、「処分の取消しの訴え」「裁決の取消しの訴え」「無効等確認の訴え」「不作為の違法確認の訴え」の4つを類型(「法定抗告訴訟」)を示して(3皿〜V)が、これらに限定されるものではなくこれら以外のものでも対象となる(「法定抗告訴訟」に対して「無名抗告訴訟」あるいは「法廷外抗告訴訟」という)。なお、無名抗告訴訟の主なものに「義務付け訴訟」と「予防的差止訴訟」がある。

 

☆アメリカ連邦最高裁判所(Supreme Court of the United States)

アメリカ連邦最高裁判所は、合衆国憲法に基づいて設置された合衆国司法機関の最終の裁判所で、終身制の(定年がない)長官1人と判事8人の9人で構成されている。アメリカの司法制度では、州裁判所と連邦裁判所の2つが並立しており、州裁判所は州法に、連邦裁判所は連邦法および合衆国憲法に基づいて審理されるが、連邦裁判所は、憲法違反や連邦法違反など、州裁判所で扱うのが適当でない事案(ケース)を審理する。アメリカの場合、市民の一般の生活関係を規律するのは州法であるので、裁判の取り扱い件数は必然的に州裁判所が多くなる。多くの州が州下級裁判所、州高等裁判所、州最高裁判所の三審制を採用しており、州最高裁判所の判決に不服なときは、さらに連邦最高裁判所に訴えることができる。連邦裁判所も、連邦地方裁判所、連邦高等裁判所、連邦最高裁判所の三審制を採用している。なお、連邦最高裁判所が扱う事案は、@ 州最高裁判所から訴える場合 A 連邦高等裁判所から控訴する場合の二つのケースである。連邦最高裁の人事補充は、裁判官に辞任・死亡する等の欠員が発生したときにのみに行なわれるが、その際は、弁護士や検察官など法曹経験者のうちから、大統領が裁判官候補者を指名し、上院議会の承認が得ることが条件になっている。

 

  実名報道☆

14歳以上から20歳未満の少年を犯罪から立ち直らせ少年を社会復帰させることを目的にとしている少年法61条は、少年犯罪について、少年の氏名、年齢、職業、住所、写真などで本人と推測できるような記事を出版物に掲載してはならないと規定している(実名報道の禁止。ただし罰則規定はない)。したがって少年は、罪を犯してもマスコミ等において実名で報道されることはないのである。しかし、1997年に起きた神戸の連続児童殺傷事件では、ある週刊誌が少年の顔写真を掲載したため、実名報道の禁止に反する行為として、報道を非難する声が起こった。また、2000年に岡山県で起きた殺人事件では、犯人少年が逃走したため指名手配されたが、その際顔写真を報道できない、という問題が起きた(実際は、「似顔絵」が使用された)。反面、写真掲載を肯定する一定の世論もあり、一部週刊誌を中心とするマスコミはこれに迎合して写真を掲載して販売部数を伸ばしているのも事実である。

なお、大阪堺・女子高校生ら殺傷事件(1998年1月8日、シンナーを吸引した当時19歳の男性が、自宅から持ち出した文化包丁で通学中の女子高校生や当時5つの幼稚園児とその母親を次々に刺し、園児を死亡させたうえ、女子高生と母親に重傷を負わせた事件で、一審の大阪地裁堺支部は、懲役18年の判決を言い渡した)で、月刊誌「新潮45」(1998年3月号)が、実名や顔写真を掲載したのは、少年法に基づく「実名で報道されない権利」の侵害であるとして、発行元の新潮社などに計2,200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で大阪高裁は、99年6月、少年事件で実名報道が許される範囲を厳しく制限する判決を言い渡した一審・大阪地裁判決を取り消して請求を棄却し、新潮社側逆転勝訴の判決を言い渡した。判決の骨子は、「本件は極めて凶悪重大な事件で、何のゆかりもないのに無残に殺傷された被害者側の心情をも考慮すれば、実名報道がただちに男性に対する権利侵害にはならない」…「本人と分かるような報道を禁止した少年法61条の規定は、罪を犯した少年に実名で報道されない権利を与えているとは言えない。記事は社会の正当な関心事であり、表現内容・方法も不当なものでなく、違法なものとは言えない」としている(少年側は上告したが、「許す気持ちになった」として後日取り下げた)

 

☆酒税☆

酒税法に基づいて酒類の出荷時に課せられる消費税(間接税の一種)で、酒類製造者が国税庁に納入するが、税金分は酒類の価格に上乗せされており、消費者が購入時にそれを負担している。酒税の根拠は、酒類は、「@生活必需品ではない A適量以上の消費は飲む人の健康や社会一般に悪影響を与える」といった視点にあるとされている。酒税の課税額は酒税法により、1キロリットル(KL)あたりで決められているが、酒の種類(ビール 350ml缶で77円、清酒1.8Lで252円、焼酎甲類1.8lで 446円、ウイスキー 700mlで286円)やアルコール度数に応じて、その額は異なる。ちなみに1999年度の酒税額合計は 1兆8,721億円で、このうち酒税額の1位はビールで1兆2,898億円と、全体の69%を占め、2位以下に、雑酒1,528億円、清酒1,365億円と続く。2000年12月に、大蔵省は発泡酒、ワイン、清酒などの増税案を出したが、企業の努力(麦芽比率50%未満の発泡酒が、酒税が安くヒット商品となったところから国は、1996年に税率を上げたが、メーカーはさらなる工夫、改良を重ね、麦芽比率25%未満の発泡酒で再び圧倒的な消費者の支持を得ることに成功した)を無視する、かつ消費者のささやかな嗜みをも奪うような安易な課税との批判にさらされたことから、自民党は2001年の参議院選挙をにらんで、これを見送った。

 

 

  サイバースクワット(cyber squatting)

 

ドメイン(インターネットでホームページを見る時のアドレスで、現在、ドメイン名の登録数は、「.com」だけですでに世界中で約2,000万件、「.jp」(登録数約20万件)などの国別ドメインを加えると、3,000万件以上になるといわれている)名の登録が先願主義であるため、何人であっても早く申請すれば自由に登録ドメイン名を使用できる。このことから、現実に有名企業の名前や商品のブランド名が勝手に取られてしまうといった問題が発生した。取得したドメイン名の権利を、当該企業に高く売り付けたり(かつてアメリカで一部のドメイン名に法外な金額がついて買い取られたことがあり、ドメイン売買が流行した)、有名なブランド名を使うことで、顧客が間違ってアクセスすることによる集客効果を狙うことが目的とされている。いうまでもなく、利用者にとっても、勝手にドメイン名として使用された企業にとっても不利益であるが、こうした、第三者による不正目的でのドメイン名を取得(電脳空間の不法占拠)をサイバースクワットという。

これに関して富山地裁は00年12月6日、大手信販会社「ジャックス」(本部・東京都渋谷区の申し立てにより、98年5月に「jaccs.co.jp」 をドメイン名として使用していた簡易組み立てトイレ販売・リース会社「日本海パクト」(本社・富山市に、不正競争防止法によりドメイン名の使用を差し止める判決を下した。判決は、ドメインについて「登録者を識別させる機能がある」として、商標に近い価値を認定、「損失を被る恐れありとお考えの節は譲渡またはレンタルに応じる形も」と、代価の要求と受け取れる文書がパクト側からジャックスに届いた事実から、当該名称の取得は不自然で、「金銭を取る目的だった」と概ね原告の主張を認めた上で、日本海パクト側の行為はジャックスの営業上の利益を侵害する不正競争防止法の「不正競争行為」にあたると判断した(法的な規制がないドメイン名に、転売目的の登録に警鐘を鳴らした国内初判決となったが、パクト側は、富山県内の企業10数社とつくった「企業家支援集団心地よいゆりかご{Japan Associated Cozy Cradle Society}」の略称に過ぎないとして控訴している)

これを受けて形で通産省は、サイバースクワットを防ぐため、2001年1月に召集される通常国会で不正競争防止法の改正案を提出する予定である。  

なお、米国では99年11月、ドメイン名の「買い占め」を排除する目的で「反サイバースクワッティング消費者保護法」が成立している。また、日本国内利用者向けの「.jp」ドメインを管理する日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC、東京都千代田区は00年7月、自主ルール「JPドメイン名紛争処理方針(DRP)」を決めたが、その内容は、「第三者が転売などの不正な目的で、すでに登録されている商標と同一か極めて類似しているドメイン名を「買い占め」た場合、商標権者はその移転か取り消しを求めることができる」、というものである。この「処理方針」に基づいて、日本弁護士連合会と弁理士会が共同運営する「工業所有権仲裁センター」が00年10月から、ドメイン名紛争処理を開始している(仲裁センターの裁定に不服なら、裁判に持ち込むことができる)

 

☆検察の独自捜査☆

 

政界や官界・巨大企業等各界の自浄作用を促し、民主主義と資本主義を基本とする日本の健全な発展の一助のために、検察庁自ら検挙摘発して行う捜査で、検察庁の重要な任務(政治・経済の陰に隠れた巨悪の検挙摘発)の一つである。特に政治家や官僚らによる汚職事件、法律や経済についての高度な知識を必要とする企業犯罪や多額の脱税事件等について行われる

東京、大阪及び名古屋(96年春に設置)の地方検察庁には、日本社会の諸悪の根源、「政・官・業」癒着の深層に、「正義」を追求する最強の捜査機関といわれる特捜部があり、これまでロッキード事件ダグラス・グラマン事件リクルート事件、撚糸工連事件、ゼネコン汚職事件、インサイダー取引事件、中央省庁幹部職員らによる汚職事件等多数の事案を検挙・摘発している。なお、これら以外の地方検察庁でも特別刑事部や特捜班を編成して独自捜査を展開している。

 

☆KSD汚職☆

 

東京地検特捜部(1月16日午前);自民党(比例代表)江藤・亀井派小山孝雄参院議員(57才)逮捕状が出ているが、特捜部の要請に応じて出頭=を国会質問に絡んで財団法人「ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団」(KSD)の前理事長古関忠男被告(79)=業務上横領(約8000万円=20年近く続いていた親しい女性の生活費などに充てていた)と背任(1億6,800万円=女性演歌歌手の3曲のシングルCD計15万を購入)の罪で起訴=から2,000万円の供与を受けた「受託収賄」容疑(地検特捜部では、国会質問に対する謝礼や見返りの趣旨だったと認定)で取り調べを始めた⇒午後逮捕。小山議員が、95年11月から96年4月にかけて、参院労働委員会などで計3回にわたり、KSDの事業や構想を後押しする内容の、@KSD関連財団「中小企業国際人材育成事業団」(アイム・ジャパン)の海外研修生受け入れ事業に絡み、外国人の技能実習期間の延長 A「ものつくり大学」の建設推進(当初、60億円の予定だった労働省の補助金は、最終的に85億円に増額)――などを求める質問を繰り返した容疑。小山議員は80年、「労働族のドン」で、森首相を密室で選考した「5人組」の1人であり、江藤・亀井派の有力幹部である自民党の村上正邦参院議員の秘書となり、村上議員が92年12月から93年8月まで労相を務めた際には大臣秘書官に就いた。95年7月の参院選で初当選。98年7月から99年10月まで労働政務次官を務めた。 なお、KSDから党費立て替えやう回献金などで自民党サイドに流れた資金は「総額15億円以上」といわれている(KSD関係者)。さらには、額賀福志郎経済財政担当相に対する1,500万円の資金提供も浮上している。また村上議員は、「私を熱心に支持していた団体の一つが昨年来世間を騒がせていることにつき、きわめて遺憾なことであり、申し訳なく思っている。参院議員会長の職は重く、自らのけじめのつけ方を苦慮してきたが、本日、森首相が帰国し、通常国会召集や参院選など当面の政治日程が事実上決まる運びとなったことから、議員会長職を辞することとした。役職を離れるが、今後も執行部を支える」との声明を発表した。 小山元議員有罪判決

 

☆因果関係☆

 

原因としてのある状態や事実が起これば、結果としての他の状態や事実が必然的に起こるという、原因と結果の間の結合関係を因果関係という。法律上で特に問題になるのは、責任の前提としての因果関係であり、それは民法上と刑法上とに分けて考えられる。@民法上は、特に不法行為や債務不履行による損害賠償責任の有無および範囲に関して因果関係が問題となるが、行為と損害との間に相当の因果関係があればよいとする(現代人の経験的知識に照らして、その行為の際に認識された事実を基礎に、通常発生すべきことを予見しまたは予見できた結果についてのみ法律上意味のあるものとする)考え方が有力である。A刑法上のそれは、犯罪の成立に関して論議される。つまり人の身体の動静と結果である外界の変動との関係であり、結果犯(例えば殺人罪のように、構成要件の内容として、一定の行為が行われただけでなく、さらにその行為によって一定の結果は引き起こされることを必要とする犯罪で実質犯と同じ。それ自体反社会的反道徳的なものでないが、行政上の目的のために定められた法規に違反する行為である法定犯に多い形式犯や住居侵入罪のような挙動犯に対して使用される)一般で問題になるが、論理的因果関係をそのまま認める条件説(判例の主流)と経験的一般的に観察して結果に対し相当と考えられる範囲に因果関係を認める相当因果関係説(通説)との対立がある。しかし最近では、因果関係そのものが重要ではなく法上の構成要件に当てはまるかどうかが重要であるとし、構成要件充足の問題だとする見解が有力である。

 

☆拘留(こうりゅう)☆

 

刑法に定められている主刑(独立してそれのみを科すことができる刑で、死刑・懲役・禁錮・罰金・拘留・科料をいう=刑法9条。なお没収は、他の刑とに付加してのみ科すことができ、没収だけで独立して科することはできないので付加刑という)の一つで、1日以上30日未満の間、拘留場に拘置する自由刑(自由をはくだつする刑=刑法16条)を拘留(捕らえてとどめておくこと)という。行政犯(行政法規に服従する義務違反に対する制裁としてなされる処罰で、行政{}罰ともいい、刑法上の刑罰を科す行政刑罰と、刑法にはない罰である過料を科す秩序罰とがある)、特に警察犯に多く適用される刑罰であるが、次の刑事訴訟法上の強制処分としての勾留とは異なる。

 

☆勾留(こうりゅう)☆

 

被告人・被疑者を主としてその逃亡または証拠隠滅を防止する目的から監獄に拘禁する裁判およびその執行を勾留という。刑の一種である拘留とは異なり、これと区別するため未決勾留ともいわれる。勾留には、起訴後の勾留と捜査上の目的から検察官の請求によりなされる裁判官の勾留(いわゆる検事勾留)がある。前者には2カ月の勾留期間の制限があるが、1カ月ごとに更新が許される。勾留期間の満了、無罪・免訴等の告知(刑訴345条)、勾留の取消しなどにより勾留の効力は失われる。なお、勾留日数は任意的(刑法21条)または必要的(刑訴495条)に刑期に通算される。

なお、司法統計によると、04年に勾留請求が認められたのは計15万1204件で、却下されたのは749件である。

 

 

☆拘置☆

 

広い意味では監獄または拘置場に拘禁憲法にいう拘禁とは比較的長期の身体自由の拘束で、逮捕や勾引による留置等短期間の拘束である抑留−よくりゅう−に対する用語で、刑事訴訟法では勾留及び鑑定留置がこれにあたる)することをいい、狭い意味では、刑事被告人、引致(いんち)状により監獄に留置した者、及び死刑の判決を受けた者などを拘置監に拘禁することをいう。

 

☆拘置所☆

 

刑事被告人や被疑者及び死刑確定者等を拘禁する拘置監(監獄法1条)を主要な構成部分とする刑事拘禁施設に付された行政組織上の名称を拘置所という。監獄の一種の拘置だけを取り扱うもので、拘置所は、主として刑事裁判が確定していない未決拘禁者を収容する施設であり、自由刑(懲役・禁錮・拘留等、受刑者の自由をはくだつする刑)を執行する監獄を主体とする刑務所に対するもので、室蘭・名寄・東京・浦和・熊谷・大阪・岸和田・名古屋・京都・神戸・広島・福岡の12の主要都市に設置されており、札幌から那覇までの各地方都市には拘置支所が置かれている。拘置監そのものはほとんどすべての刑務所・少年刑務所にも併設され、「拘置場」として独立の設備を有しているが、これらは拘置所ではない。なお、刑事被告人や被疑者は逃亡及び罪証隠滅を防止するために拘禁されているに過ぎず、自由刑の執行のために又は犯罪の取調べのために拘禁されているわけではない。

 

☆監獄☆

 

自由刑に処せられた者、刑事被告人・被疑者、死刑の言渡を受けた者を拘禁する場所・施設及びこれらの拘禁を管理する行政事務を取り扱う機関をいう。自由刑(懲役・禁錮・拘留等、受刑者の自由をはくだつする刑)に処せられた者は既決監に、刑事被告人と死刑の言渡を受けた者は未決監に拘禁するが、わが国では刑の種類に従って懲役監・禁鋼監・拘留場・拘置監の4種に分けられて(監獄法1条)、刑務所・少年刑務所・拘置所の3つに類別される。いずれも隔離による自由の制限・剥奪をしたうえで、既決監では矯正の成果をあげることを一つの目的にしている。なお未決監収容者は犯罪人ではないから、その拘禁は刑罰ではない。近年では、監獄に代えて刑事施設の語が用いられることが多いが、この場合、監獄のほかに少年院をも含んで法務省矯正局の管轄する施設の意味になる。==巣鴨プリズン(旧東京拘置所)

 

☆(事件)送検(送付)

 

警察が、犯罪容疑者や捜査書類・証拠物件などを検察庁へ送ること(刑事訴訟法第246条(司法警察員から検察官への事件の送致)「司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない。但し、検察官が指定した事件については、この限りでない。」)で、被疑者の身柄を勾留することなく、起訴の当否の判断材料とするため、被疑者の取り調べ調書などを警察から所轄検察庁へ送付することを「書類送検」といい、被疑者の身柄を勾留したまま送付することを「身柄送検」という。

 

☆起訴処分☆

 

検察官が特定の刑事事件について裁判所に対してその審判を求める意思表示(検察官の公訴を提起する処分)をいう。起訴には通常の公判を求める意思表示(刑訴256条)と略式命令の請求(略式起訴同461条)・即決裁判の請求(交通裁判)などがある。準起訴手続による審判に付する決定は起訴があったものと擬制される(同267条)。公判請求の方式は起訴状一本主義をとる(同256条)

 

 

☆起訴猶予☆

 

犯罪の嫌疑が十分で、かつ訴訟条件を備えている事件にもかかわらず、検察官の判断で訴追の必要性がないとして公訴を提起しないこと。いわゆる検パイ(検事釈放−パイ−)と言われるもので、いわば検事の“お情け”を法制化したものでもある。起訴便宜主義の結果であり、微罪処分も起訴猶予の一種とされている(その数は交通関係を除く全逮捕者の約3割にも及ぶ)。なお、訴追の必要性の有無については、犯人の性格、年齢および境遇、犯した罪の軽重および情状が考慮される(刑事訴訟法248条)。また、公訴提起後に起訴猶予の事由が判明した場合は公訴提起の取り消しが行われる(同法257条)。

 

 

☆不起訴処分☆

 

検察官の公訴を提起しない処分をいう。犯罪捜査の結果、訴訟条件を欠くとき、事件が罪とならないとき、犯罪の証明がないとき、犯罪の嫌疑が十分であっても処罰の必要のないとき(刑訴248条)には、検察官はその権限で、不起訴処分をすることができる。なお、この権限の濫用を防止するため、検察審査会への審査の申立て、付審判の手続および刑事訴訟法259条ないし261条の規定が置かれている。

 

☆微罪処分☆

 

一般には犯情(罪を犯すに至った事情)軽微(けいび=ごくわずか)な場合の不起訴処分(微罪不起訴処分)をいう。また検察官の指定により、軽微な事件につき検察官に送致せず司法警察員限りで事件を処理する場合(刑訴246条)も微罪処分といい、微罪処分を制度上認めようとする主義を微罪不検挙主義という。

 

 

☆刑の時効☆

 

刑の言い渡しを受けてそれが確定したのち、逃亡等、刑の執行を受けずに一定の期間が経過した場合、刑の執行が免除される制度刑法32条で、一定期間経過後公訴の提起が許されなくなる「公訴時効」とは異なる。

死刑の場合は30年であるが、帝銀事件の死刑囚平沢貞道(さだみち)氏は1985(昭和60)年5月7日に死刑確定から30年を迎えた。そこで平沢弁護団は「刑の時効」が成立したとして、人身保護法にもとづく即時釈放を求める訴えを東京地裁に起した。しかし、5月30日東京地裁は、「刑の時効」の恩恵を受けるのは「逃亡者」に限られ、平沢氏は「刑の執行を前提とした拘置だから、時効とはならず釈放はあり得ない」としてこれを棄却した。この結果、「逃亡者は刑の時効の恩恵を受け、獄中にいる者はその恩恵にあずかれない」という、奇妙なる矛盾した現実がかもし出された。

 

☆公訴時効☆

 

犯罪行為のあと、一定期間公訴期間=犯罪の種類によって異なるが経過した場合、公訴の提起が許されなくなること(刑事訴訟法第250条)。確定判決後に刑の執行が免除される「刑の時効」とは異なる。その根拠は、一定期間継続した事実状態を尊重することにあり、具体的には、「@時間の経過による犯罪の社会的影響の微弱(びじゃく)(可罰性の消滅に主たる根拠)A証拠の散逸(さんいつ)B犯人をいつまでも不安定な状態においておかないという法的安定性の考慮(一方で罪を犯した者は必ず処罰されるべきだという要請〈逃げどくを許さない〉もあり、これをいかに調和するかが問題)C犯人は訴追されなくてもすでに長い間良心の呵責(かしゃく)を受け、畏怖(いふ)と後悔(こうかい)の念を持って生活してきたがゆえに、実際上罰を受けたと同然の状態にあると考えられるD当該期間中に犯人の人格の変化が予想され、他方、刑罰の感銘性ももはやあまり期待できないEその間訴追できなかったのは国家の怠慢を意味し、その不利益を一方的に犯人に押し付けることは不当だと考えられるF古い犯罪についての捜査や審判の必要を免除することによって国家の負担を軽減する」等である。

00年度の公訴時効の件数は計2,641件(99年−1,229件、98年−1,126件)、内訳は窃盗罪(時効期間は7年)が1,587件、詐欺罪(同10年)96件、殺人罪(同15年)60件などである(法務省『検察統計年表』)。 

最近(02年)時効になった事件としては、警察庁指定116号の朝日新聞阪神支局襲撃事件朝日新聞襲撃事件や旧福徳銀行5億円強奪事件(強盗罪、時効期間7年、事件発生94年8月5日、時効完成02年4月1日。この事件では容疑者が海外に約8月間逃亡していたので、その間時効の進行が停止した)があり、過去の有名な事件としては、68年12月10日、東京・府中で起きた「3億円強奪事件」(時効完成75年12月10日)がある。

 なお、公訴時効制度は各国で採用されているが、たとえば、ドイツでは第2次大戦前のナチスの戦争犯罪の体験から謀殺罪については、フランスでは、集団虐殺など人道に対する罪については、それぞれ時効制度を排斥している。さらに、全米50州には殺人犯に時効がなく、重要犯罪にいて時効を廃止した州、レイプ犯の時効を延長した州もある。ニューヨーク市ではレイプ犯について、容疑者がつかまらなくてもDNAが特定できれば、氏名不詳のまま起訴する方法で、時効の壁を突破している。

なお、凶悪犯の検挙率が極度に低下している現状から、04年12月に刑事訴訟法が改正され、05年以降発生の、1.死刑に当たる罪については、15年から25年に、2.無期の懲役又は禁錮に当たる罪については10年から15年に延長され、また、3.長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については、10年の時効期間があらためて設けられた

 

◇主な国の殺人事件の公訴時効◇

 

・米国====なし

・英国====なし

・イタリア====強姦(ごうかん)殺人など終身刑に相当する重罪にはなし

・フランス====捜査終了後から10年

・ドイツ====なし(79年に廃止)

・ロシア====15年

・日本====15年(05年以降の発生は25年)

 

☆冒頭陳述☆

 

証拠調べの段階のはじめに、検察官が事件の大要を示し審理の対象を明確化することを目的に、証拠によって証明すべき事実を明らかにすること(刑訴296条)。いわば、検察官が描いた事件のストーリー。ただし証拠とすることができず、または証拠として取調べを請求する意思のない資料などに基づいて、裁判所に事件についての偏見や予断を生じさせるおそれのある事項を述べることはできない。また、検察宮の冒頭陳述の後に被告人側にも冒頭陳述をさせることができる(刑訴規198条)

 

  児童自立支援施設(旧教護院)☆

 

1998年4月の児童福祉法の改正で「教護院」から名称変更した同法に定められた児童福祉施設で、都道府県に最低1カ所の設置が義務付けられており、全国に57ある。対象も「不良行為をなし、または、なすおそれのある」児童ばかりでなく、「家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する」児童(小学生から満18歳までの子どもたち)に拡大され、「自立支援」の役割が加えられた。また、教護院時代の職員とともに寮生活をする全寮制から寮生活だけでなく通いの施設利用も認められるようになり、学校教育の実施も義務づけられた。こうした施設の滞在期間は通常1〜2年だが、2週間から6カ月の「短期処遇」もある。

 名称変更の理由は、旧教護院が「非行少年が入る所で、入ったらいつ出られるかわからない」という閉鎖的なマイナスイメージもあって、児童相談所が入所の判断をしても、保護者が納得しない例が多く(そのうちに悪質な罪を犯してしまい、少年院に入った例も少なくなかった)、入所率が年々減少したためで(厚生省によると、96年10月現在の全国の在籍児童数は約1,780人で、定員の約4割)、脱「教護院」めざして、これまでのイメージを一新し、時代に合う新しい役割の施設にして入所率を上げようしたことにあるが、教護院時代とは違って入園者が増えたことによるアフターケアや専門家の不足等、新たな問題も出てきている。

 なお、児童自立支援施設に入る児童は、約8割が児童相談所から、残りの約2割が家庭裁判所の審判の結果を受けてから入所している。前者の場合、本人と親の同意がいる。

 

第児童福祉法4条  

 この法律で、児童とは、満18歳に満たない者をいい、児童を左(以下)のように分ける。

乳児 満1歳に満たない者

幼児 満1歳から、小学校就学の始期に達するまでのもの

少年 小学校就学の始期から、満18歳に達するまでの者

 

児童福祉法第44条

児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援することを目的とする施設とする。

 

☆首相公選制☆

 

 国民(有権者)の直接投票(選挙)で内閣総理大臣(首相)を選出する制度をいう。日本の総理大臣の選出は、憲法により国会議員の中から国会でこれを行う(首班指名選挙)と規定されており、イギリス同様の議院内閣制が採用されている。それゆえ国会の第一党のトップ(自民党の場合は総裁)が最大得票を得ることができため、いわば自動的に総理に選出されるケースがほとんどという結果になっている(例外が村山富一首相であり、このときは自・社・さ3党連立の第2党である社会党(現社民党)の委員長が3党の話し合いで、第1党の河野洋平自民党総裁を差し置いて選ばれた)。その副産物として、与党第1党の自民党内は派閥政治が横行し、派閥の論理と金の力で首相が選ばれるようになり、一方で政治腐敗(金権政治)が進行した。つまり野党から首相を出すことは、ほぼ不可能となると同時に、国民の意思とは別次元の派閥の論理で首相が選ばれる状況から、主権者である国民の意思が直接反映される公選制の方が民主主義に適うとの批判が醸し出されることとなったのである。最近では、小渕総理死去の際の森首相の選出の過程でのいわゆる5人組による密室政治が国民の批判にさらされ、さらには過去10年間に10人の首相が誕生する等、諸外国に比べて極端に任期が短く、これでは政策実現が事実上できないという理由からも、首相公選制導入を求める声が一部に高まってきた。だが導入には、憲法の改正が必要になり、また、@議院内閣制は定着している。A選挙に莫大な金がかかる。B日本の有権者は直接首相を選出するほど成熟していない。C人気投票になり、場合によっては独裁者が誕生する等の反対論が根強く、実現への道は困難(不可能)である。なお、首相公選制は、中根康弘元首相が若いときに積極的に主張し、現在もこれを支持している。その他、民主党や民間団体「首相公選の会」等が導入に積極的である。

 

☆「子どもの権利条例」☆

 

川崎市が国内初の「子どもの権利条例」を制定⇒⇒神奈川県川崎市議会は、18歳未満の子どもを対象に、「人としているために大切な子どもの権利」「家庭、学校・施設、地域等と子どもの権利の保障」「子どもの参加子どもの権利保障のための施策の推進子どもの権利の検証」「子どもの救済」など6つの権利を規定した「子どもの権利条例」を可決した。国連の「児童の権利条約」(1989年)の理念に基づく条例で2001年4月、全国で初めて施行される。同市は、98年9月から条例制定に向け、子どもも参加した研究委員会を設置し、審議を重ねていた。 

 

☆鑑定人推薦委員会☆

専門訴訟といわれる医療過誤や欠陥建築などをめぐる訴訟では、裁判官や弁護士に専門的知識がないために、争点の整理に時間がかかり、また鑑定人の引き受け手が少ないことなどが原因で通常の裁判に比べて訴訟期間が長期化し(1999年の医療過誤訴訟の提訴から判決が言い渡されるまでの平均審理期間は33.4カ月で、民事訴訟全体の平均審理期間に比べると倍以上かかっている)、これが裁判への国民の信頼を損なう原因に一つになっている。そこで鑑定人の選定に時間がかかり過ぎる問題を是正するために、最高裁が01年1月26日に導入を決めたのが鑑定人推薦委員会である。日本医学会、日本建築学会などと協力して全国各地の地裁や高裁の要請に応じて鑑定人を推薦する委員会で、01年の夏をめどに最高裁に「医事関係訴訟委員会」「建築関係訴訟委員会」が設置される。委員はそれぞれ13人で、医療過誤訴訟、建築紛争の経験豊富な弁護士や元裁判官などの法曹関係者とともに、医師や建築士、学者などでつくる。同時に、東京、大阪両地裁も、新年度から医療過誤や建築をめぐる紛争を専門的に扱う集中部を設け、審理の促進を図ることも決めている。これらはいずれも、裁判のスピードアップを図り、国民の裁判に対する信頼を獲得するための施策の一つである。

☆夫婦別姓☆

夫婦の意思で同じ姓を名乗らず別々の姓を名乗ること。現行法民法750条では、婚姻(結婚)した男女は、夫婦(両者)で一つの姓(名字)を称する(名乗る)ように定められている。それゆえ夫婦は、それぞれのこれまでの姓を称することはできず(夫婦別姓は法律上認められていない)、どちらか一方の姓を称せねばならないこととなる。それゆえ、戸籍上、夫婦で称する一方の姓に他方の姓は吸収されて消滅することとなる(そこから入籍という概念が生まれる)。また実際は、98%前後の夫婦が夫(男)の姓を称している。しかし、価値観の多様化や女性の職場進出で、結婚に際して姓を変更することに抵抗感が生まれ、また、社会生活を営む上(職場や仕事上)で、姓が変わることによっていろいろな(本人確認等の不都合や名刺のすり直し等の手間がかかり、場合によっては)混乱や不利益が発生するようになった。さらに、別姓を維持するため、あえて婚姻届を提出しない夫婦(法律上は内縁関係の出てきた。そこで、先進諸外国で認められている夫婦別姓を日本でも法律上認める夫婦別姓制の導入が、主に女性たちの側から主張された。そこで、法律の制定や改正等を審議する国の機関(法相の諮問機関)である法制審議会が5年の歳月をかけて議論し、1996年2月に希望する人には結婚後も旧姓を認める選択的夫婦別姓の導入等を提言する「民法の一部を改正する法律案要綱」を法務大臣に答申するところとなる。だが、「夫婦別姓の導入が家族の崩壊を招く」との強い反対論が自民党の一部にあり、改正は見送られ、現在まで改正案たなざらしになっている。

 

☆リゾート法☆

第3セクターや民間企業によって大規模なリゾート、レジャー施設を整備し、地域振興を図る目的で、1987年に施行された法律(正式名称は「総合保養地域整備法」)。41道府県から構想が出され、同法により国から承認を受けた(01年3月19日に会社更生法適用を申請し倒産したシーガイアを運営する宮崎県が主要出資者のフェニックスリゾート社は、その第1号)が、バブル崩壊のため、構想地域内の8,952施設のうち、4分の3にあたる6,812の施設が未着工のままであり、計画が大幅な見直しや延期、中止を余儀なくされている。なお、自治体の基本構想に盛り込まれた施設は、税制上の優遇措置や政府系金融機関の低利融資などを受けることが出来るメリットがある。

☆第3セクター☆

国や地方公共団体と民間の共同出資都道府県や市町村などの出資金や支援金は地元住民の税金)によって設立される事業体で、本来、国や地方公共団体が行うべき事業を、民間の資金と能力を導入して共同で行うことが目的形式上は株式会社)。主に地域開発リゾート施設や都市再開発会社)交通(地方鉄道)その他の分野で設立されている。もともと、公企業第1セクター民間企業を第2セクターと呼ぶことから、こうした共同事業体を第3セクターという。全国には自治体と地元企業などが出資した第3セクターが多数あるが、多くは自治体幹部の天下りの受け皿になっているばかりか、民間企業側も「最後には行政が面倒を見てくれる」とのいわゆる≪官民もたれあい≫という双方の悪い点が顕著に表れ、経営情報の公開が極めて不十分なことと相まって、その多くが多額の負債を抱え、倒産(シーガイア)や経営不振にあえいでいる。 なお、市民の非営利活動によって構成される経済部門市民セクター・民間非営利セクター・ボランタリー-セクター)も、政府セクター、民間営利セクターから区別して第3のセクターという意味で、第3セクターといわれることもある。

☆米海軍・査問会議(軍人予審裁判所)

 

米・原潜「グリーンビル」と愛媛県立宇和島水産高校漁業実習船「えひめ丸」衝突事件で、一躍注目を集めた米・海軍の査問(ある事柄に関係している者を調べ問いただすこと)会議(Court of Inquiry)は、正式の全般軍法会議を招集するか否かを決めるための捜査の一環としての会議で、日本でいえば、起訴(刑事訴追)するかどうかを決める検事による取り調べにあたる。つまり、米軍内で、刑事責任などがあるとみられる軍人の処分を予備的に検討するために米軍全体で行われる調査、尋問機関で、過失の度合いが極めて高く、かつ重大な責任がある疑い強いと判断された時に開かれる。同時に、最高レベルの事故調査会議でもある。

その根拠法典は、1950(昭和25)年に制定された「統一軍法典」(Uniform Code of Military Justice)で、軍人(軍籍にある人)・軍属(軍隊における非軍人で、日本の旧陸海軍では、軍に所属する文官と文官待遇者のほか、技師・給仕などであった)の重大犯罪を裁く「全般軍法会議」の召集権者(大統領・艦隊司令官・海外の基地司令官等、原潜事故の場合は太平洋艦隊ファーゴ司令官)が査問会議の開催を決定し、その構成員(判事役)は3人以上の将校(原潜事故の場合は、海軍のジョン・ナスマン中将・将航空隊司令官、サリバン少将、ストーン少将らの海軍太平洋艦隊の幹部3人)、一般的には公開され(必要があれば非公開にできる)、法律顧問1人の助言を受けながら連邦裁判所に準拠する形で査問が行われる。評決(結果)は、招集権者に報告(勧告)され、召集権者が刑事訴追をするかどうかの決定えをする。明文規定はないが、外国の将校が顧問の形で査問に参加できる(ただし評決権はない。原潜事故の場合は、海上自衛隊舞鶴地方総監部の小沢勇幕僚長が参加)

審理は集中的に行われ、数週間から数ヶ月かかる。米海軍が設置を決めた米軍法に基づく査問会議を米軍が開くのは、92(平成4)年10月、米海軍航空母艦「サラトガ」がエーゲ海でトルコの駆逐艦をミサイルで誤射し、5人の死者を出した事故以来になる。審理過程は、法廷の別室で映像および音声により報道陣に公開される。「えひめ丸」行方不明者の家族らに対しては、同時通訳が提供される。

なお、原潜衝突事件での査問会議の法廷は、軍法会議の法廷が使用され、傍聴席は55人である。

 

米・全般軍法会議☆

 

軍人・軍属の犯罪を裁く特別刑事裁判機関(軍人・軍属の裁判所=軍事裁判所)。米では、軍法会議の招集権者が査問会議の報告を受けて、軍法会議の開催を決定する。裁判官・検事・弁護人には法曹資格のある法務将校が選ばれるが、被告は、民間の弁護士に依頼することもできる。全般軍法会議でも陪審制が採用されており、陪審員は軍人5人以上で「可能な場合、階級の下の者に裁かれるのを避ける」ことが統一軍法典に規定されている。(いわば、仲間うちの裁判であるが)有罪、無罪の判決は、陪審員の無記名投票で行われる。また三審制も採用されており、判決に不服の被告は、「再審軍法会議」に控訴でき、ここでの判決に不服の時は「上訴軍法会議」に上告できる。

1998年2月、北大西洋条約機構(NATO)主体のボスニア・ヘルツェゴビナ和平安定化部隊に所属していた米海兵隊機が低空飛行の訓練中にイタリアのスキーリゾート地のロープウエーのケーブルを切断し、ゴンドラに乗っていた20人を死亡させた事件(米政府の補償額は一律1億9,500万円)では、操縦士と航空士の2人が米国で軍法会議にかけられたが、陪審団は99年3月、20の罪に問われた操縦士に「地図にロープウエーは載っていなかった」などとして無罪評決を下し、その後航空士の審理も取り下げられた。

また、イラン航空のエアバス機が88年7月、人為ミスによる誤射で米海軍のイージス艦が発射したミサイルで撃墜され、乗員・乗客290人が死亡した事件では、米政府のイラン指導部に対する正式な謝罪がないまま、事件は風化した。さらに米国主導のNATO軍が99年5月、ベオグラードの中国大使館を誤爆(「意図的」誤射説も根強い)、新華社通信や主要紙光明日報の特派員ら3人が死亡(米政府の補償額は1人1億9,500万円)、約20人が負傷した事件でも、米政府は00年4月、中央情報局(CIA)が「標的設定でミスを犯した」とし、職員1人を解雇、6人を1年間の昇進停止などの処分にとどめたに過ぎなかった。

ところで、01年3月15日には、00年10月15日午後6時ごろ、神奈川県横須賀市内のカラオケ店で女性アルバイト店員(21)の顔を殴り、1カ月の重傷を負わせた事件で、米海軍横須賀基地を拠点とする米第7艦隊の旗艦ブルーリッジの2等水兵(19)が、基地内の軍事法廷(軍法会議)において禁固3年の実刑判決を(合わせて3等水兵への降格と刑期を終えた後の不名誉除隊も)言い渡されている(日米地位協定では裁判権は日本側にあるが、横浜地検横須賀支部は、未成年であることなどから、裁判権を放棄していた)

なお、軍法会議は、日本でも1882(明治15)年に創設されており、1921(大正10)年には、陸海軍軍法会議法により再構築されたが、敗戦により廃止された。

 

☆米国家運輸安全委員会(NTSB)☆

 

 米国内で発生した大規模の交通関係(航空機)事故や海難事故の原因を究明・調査・分析し、再発防止策の勧告(最重要任務)を目的とする独立機関(本部はワシントン)の委員会で、米原潜と実習船「えひめ丸」の衝突事故の原因究明にあたっている。大統領が任命する任期5年の5人の委員で構成され、約500人の専門スタッフを抱えており、年間平均で約2,500件の事故を調査するといわれている。1989(平成1)年、カリフォルニア州サンペドロ海峡で起きた原潜事故の際には、「船舶の往来が激しい海域では、潜水艦は浮上時にアクティブソナーを使用するべきだ」との勧告を出している。しかし海軍は、敵に察知されるという軍事上の理由を盾に、これまで勧告を無視してきた。また日本人少女が奇跡的に生還した米領グアムで起きた大韓航空機墜落事故などで、日本でも馴染みがあたったなお、調査結果は公開される。

 

☆証言免責☆

 証人が真実を語る代わりに、その証言を証拠として扱わない米国の司法取引の一種。証言拒否を防ぎ、事実究明を進めることにその目的がある。軍の査問会議の場合、免責を与えるかどうかの権限は会議の招集者にある。検察官が証言を得るために、その証言を証拠として将来証人を訴追しないという、証人に与える特権である刑事免責(訴追免除。免責特権)とは異なるが、証言免責が与えられると、査問会議の勧告を受けて、軍人の懲罰を決める軍法会議でも証言を証拠として採用できなくなるため、刑事責任の追及は事実上困難になる。

 

 

☆グアム☆

 

日本人の海外旅行地にメッカであるグアムは、太平洋西部のマリアナ諸島最南端にある諸島内最大の島である(面積549平方キロで2時間もあれば車で1周できる)。1898(明治31)年の米西戦争で米国に割譲されて以来、米領であるが、1941(昭和16)年12月から44(昭和19)年8月まで旧日本軍が占領していた。現在、米海・空軍基地があるが、人口約15万人の半数くは、スペイン人などとの混血を含めチャモロ族である。

 

☆懲役と禁固☆

 

いずれも受刑者を拘禁する刑罰(自由刑)で、有期の場合は1カ月以上15年以下である。道徳的により強く非難されるべき動機による犯罪には懲役刑を科すことにしている。懲役は刑務作業(定役)に服さなければならないが、禁固には作業が科せられない(この点で懲役と区別される)。禁錮に作業を科さないのは、犯人の名誉を幾分尊重しようとするものであるとされているが、禁錮囚も希望すれば作業につくことができる監獄法26条。それ故、懲役と禁錮の区別を廃止すべきとの意見も根強く存在している。なお、刑期が同一の場合、禁固の方が軽い刑として扱われる。従来、過失犯には禁固刑を科すと考えられてきたが、交通事故の多発などから、業務上過失致死傷罪については1968年の刑法改正で懲役刑も選択できるようになった。

 

☆再起☆

 

検察官がいったん不起訴処分とした事件について、新たな証拠が発見されたり、検察審査会で「起訴不当」「起訴相当」議決が出たりした場合などに不起訴の処分を取り消し、再び捜査に着手すること。検察内部の手続きで、検察官は時効が成立しない限り、いつでも事件を再起し、起訴することができる。なお、93年12月14日に起きた藤沢のアパート女性焼死事件(「女性が包丁で自分の首を刺し、灯油をまいて放火した」などと主張したことから、県警は逮捕を見送り95年3月に殺人と放火容疑で書類送検するといった異例の展開をした)で、横浜地検は01年2月24日、嫌疑不十分として一度不起訴処分(96年6月)にした(被害者と同居していた)容疑者を、民事事件の判決(00年7月の横浜地裁・01年1月の東京高裁とも容疑者の殺人と断定して損害賠償を命じた⇔容疑者は「女性に一緒に死のうといわれ、自分の手首も切った」と主張した)や両親の横浜検察審査会への申し立てなどを考慮して再逮捕している。

 

人身保護法

 

 人身(じんしん=人間のからだ)の自由が不当に奪われている場合に、司法裁判により迅速容易にその自由を回復させることを目的とする法律。もともと1679(延宝7=第4代将軍徳川家綱の時代)年イギリス議会が不法な逮捕や裁判を禁じて、人権保障の確立のために設けたのが始まりで、日本でも英米法の「ヘイビアス・コーパスwrit of habeas corpus=人身保護令状)」の制度にならって、1948年(昭和23)に「基本的人権を保障する日本国憲法第34条の精神に従い、国民をして、現に、不当に奪われている人身の自由を、司法裁判により、迅速、且つ、容易に回復せしめることを目的」第1条として制定された。

反訴

 

民事訴訟の係属中に被告から原告に対し、本訴請求またはこれに対する防御方法と関連がある新たなる請求をするために、同一訴訟手続において提起する訴えを反訴という(民事訴訟法146条1項)。たとえば、自動車の衝突事故により損害賠償を請求された被告が、事故の原因は原告の過失に基づくと主張して、逆に損害賠償を請求するような場合である。つまり被告が、その防御方法の一つとして、原告に対し本訴手続において提起する新たな訴訟中の訴えである。

反訴は、本訴の口頭弁論の終結に至るまでいつでも提起することができ、また控訴審においても、相手方の同意があるときは提起できる(同法300条)

なお、その手続には、本訴の規定が適用される(同法146条2項)

 

 

民事訴訟法第146条(反訴)

@ 被告は、本訴の目的である請求又は防御の方法と関連する請求を目的とする場合に限り、口頭弁論の終結に至るまで、本訴の係属する裁判所に反訴を提起することかできる。ただし、反訴の目的である請求が他の裁判所の専属管轄(当事者が第11条の規定により合意で定めたものを除く。)に属するとき、又は反訴の提起により著しく訴訟手続を遅滞させることとなるときは、この限りでない。

A 反訴については、訴えに関する規定による。

 

第300条(反訴の提起等)

@ 控訴審においては、反訴の提起は、相手方の同意がある場合に限り、することができる。

A 相手方が異議を述べないで反訴の本案について弁論をしたときは、反訴の提起に同意したものとみなす。

B 前2項の規定は、選定者に係る請求の追加について準用する。

 

 

 

入湯税(にゅうとうぜい)☆

 

温泉法で定められた温泉や鉱泉(鉱泉浴場)の利用者を対象に課税される市町村税(公衆浴場の銭湯は対象外)。環境衛生施設・消防施設の整備や観光振興(市町村の要望で1990年から加わり、税収の35%)に当てられるいわゆる目的税で、標準税率は1人1日につき150円であるが、自治体の裁量で額を変更でき、現在、最高税額は210円、最低税額は20円である。

温泉や鉱泉が所在する市町村では、入湯施設と当該市町村の行政サービスとの間に密接な関連性があることから、利用者に応分の負担をさせて、上記の施設の整備や観光振興にあてるとされている。

なお、山梨県丹波山村北海道大滝村では、村税収入の27%を入湯税が占めている。

 

 

☆パブリシティー権☆

 

タレントやスポーツ選手などの有名人が,その氏名・肖像を営利目的で独占的に使用できる、米国法で発達してきた権利。つまり、顧客を引きつける力のある著名人の氏名、肖像を商業目的で使う際、本人の独占的利用を認める財産的権利(名前や肖像から生じる経済的権利)で、人格権から派生した財産権の一部と理解されている。

明文(制定法上の)規定はないが、日本でも1976年以降、プロ野球の王貞治選手(当時)や歌手の中森明菜さん、あるいは「おニャン子クラブ」などを巡り、業者側に商品の販売差し止めや廃棄、損害賠償を認める仮処分決定や判決が相次いでことにより、判例法上で確立しつつある権利になっている。

ただ、競走馬のパブリシティー権について最高裁は、「法令の根拠がないのに、パブリシティー権を認めることはできない」との初判断を下している。すなわち、オグリキャップなど競走馬の名前を無断使用したゲームソフトの販売は、馬主が馬名を商品化する権利(パブリシティー権)の侵害だとして、6法人と13人の馬主がゲームソフトメーカー「テクモ」に約800万円の損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷は、1・2審判決を破棄して馬主側の請求を棄却する判決(馬主側の逆転敗訴)を言い渡したのである関連判決)。

これに対して2審の名古屋高裁は、01年3月8日に、有名馬にパブリシティー権を認める判決を下している。この事件は、競馬ゲーム「ギャロップレーサー」で実在の競走馬の馬名を無断で使用されパブリシティー権が侵害されたとして、有名馬の馬主がソフトを制作・販売しているテクモ株式会社東京都千代田区を相手にソフトの制作・販売差止請求と損害賠償を求めた民事訴訟であった。

高裁判決は、ゲームの内容について、「本件各ゲームソフトにおける主たる競技方法は、プレイヤーが競馬の騎手(ジョッキー)になり、登録されている競走馬のうちから、自分で騎乗する競走馬を選択し、さらに、実在の各種競馬場を選択して、レースを展開するものである。プレイヤーは、コントローラーを操作することにより、自ら選択した競走馬を操作し、実在馬とのレースに参加している雰囲気を味わうことができる。本件各ゲームソフトに登録されている競走馬は、各『実名馬数』『架空馬数』で構成されており、ほとんどが実在馬である。

また、レース名及びレース場も実在のものである。登録された競走馬は、(1)馬名、(2)性別、(3)産種、(4)毛色、(5)脚質、(6)ハンディキャップ(芝・ダート)、(7)距離適性(ベスト・最短・最長)、(8)スピード・スタミナレベル(芝・ダート)、(9)重馬場に対する適性、(10)気性、(11)加速力、(12)根性、(13)成長タイプの諸要素についてそれぞれデータが組み込まれ、区別されている」と認定し、パブリシティー権を「著名人に限らず競走馬などの物(法律上、人間以外の生き物は物として扱われ)についても一定の要件のもとに承認し、保護するのを相当とする社会状況が生まれている。商標法などでは十分な保護はできない」と指摘した上で、パブリシティー権が認められる範囲を、1審が認めた「日本中央競馬会主催のG1レースに出走した競走馬」から、「G1レースに出走して優勝した競走馬」に限定したが、第一審の名古屋地裁2000(平成12年1月19日判決の判断を追認して、テクモ側に19頭を所有する4法人と10人の馬主に計234万円(一審は32頭分・計341万円)の支払損害賠償を命じる判決を言い渡したのである。

 

==================================

 

トップページ

目次

ミニ事典