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用語解説−法律−3 |
憲法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法の六大法典を「六法」という。なお、「六法」というと、一般には、難解な文章と言葉使い、そして多くの庶民が読めないような古い文字が使用された無味乾燥でなんのおもしろみやドラマがないものと思われている。
これに関して故小嶋和司博士(憲法学者)は以下のような含蓄のある示唆に富んだ一節を残している。
「読者は、ふるい一片の法律も、一枚岩的支配者集団の固定論理からする寸慮(すんりょ=ちょっとした配慮)自明(じめい=わかりきっていること)の知的所産ではなく、情・意(い=心の働き)・人間臭さえもった実存的人間の相剋(そうこく=相いれない二つのものが、互いに勝とうとして争うこと。また、その争い)の結果であり、勝者の満足・敗者の哀しみさえ秘めていることを知るであろう。そして、これを知ることは、他の制定法にも同様な人間的興味をもって向かわしめ、その法学をして無味平板な教説、または超人間的な神聖御託宣の学とすることから救ってくれる」(『小嶋和司憲法論集(1)
明治典憲体制の成立』440頁/木鐸社/1988年)。
六法をはじめとする多くの法律を一冊の書物にまとめた(編纂・編集)したものを六法全書という。こうしたものは日本特有のやり方で、その端緒は、1890(明治23)年発売の長尾景
各条文に関連(参考)条文等を付けた現在のタイプの六法全書は、戦後発売された末川博編集の『岩波基本六法』が最初である。
なお現在、六法全書というときには、それ以外の多くの法律をも集成したものを意味し、参考・関連条文や判例、解説。ひらがな等、多種多様の六法と名の付く書物が発売されている(三省堂出版の六法)。
また、インターネットでも検索ができる。その代表的なものに、法庫、愛大六法やRONの六法全書 on LINE等がある。さらに電子出版(CD―ROM)も発売されている。
成立した法令・条約などを公表し、国民一般に知らせる(周知させる)ことをいう。つまり、成立した法律を国民が知ることのできる状態に置くことをいう。
法律が現実に発効し、作用するためには、公布されることが必要となるが、法律の成立後、議院の議長から内閣を経由して奏上(そうじょう=天皇に申し上げること。申奏、進奏、上奏ともいう)された日から30日以内にそれはされなければならない(法律の公布は天皇が国事行為の一つとしてこれを行う−憲法第7条)。
法律の公布に当たっては、公布のための閣議決定を経た上、官報に掲載されることによって行われる(官報では、公布された法律について、一般国民が理解しやすいように「法令のあらまし」が掲載されている)。
なお、法律の公布に当たっては、その法律に法律番号が付けられ(法律第○○号)、主任の国務大臣の署名及び内閣総理大臣が連署(れんしょ)する。

☆官報☆
官報は、法令・条約・予算・告示・国会事項・人事・叙任など国の機関としての諸報告や資料を、国が一般国民に知らせるために発行する日刊機関紙で、「国の広報紙」「国民の公告紙」としての使命のほか、法令の規定に基づく各種の公告を掲載するなど、国が発行する機関紙として極めて重要な役割を持っている。
官報は、1883(明治16)年に初めて発行され、当初、編集・発行業務は太政官文書局で行っていたがその後、内閣官報局、内閣印刷局、大蔵省印刷局、財務省印刷局を経て、2003(平成15)年4月以降は独立行政法人国立印刷局が行っており、行政機関の休日を除いて毎日発行されている。
明治、大正、昭和、平成を通じての発行号数は、創刊100年目にあたった1983(昭和58)年7月2日で計2万9,960号、2005(平成17)年11月28日現在では、3万5,822号に及んでいる(明治は8,734号、大正は4,303号、昭和は18,559号、平成では4,226号)。
なお、明治憲法時代にあった公式令が1947(昭和22)年内閣官制の廃止等に関する政令(政令第4号)により廃止されたため、現在、公布の方法に関する規定はないが、最高裁判所の判決で、公布は原則として従前どおり官報によってなされると限定された。
☆施行(しこう・せこう)☆
法律の効力が一般的、現実的に発動し、作用することになることをいう。法例の原則からいえば、法律は公布から20日後に施行されることになっている(第1条)が、今日では、その法律の附則で定められるのであるが一般的である。
☆本人訴訟☆
民事訴訟において、当事者が訴訟代理人を選任せずに自ら訴訟行為をすることで、日本では、裁判では必ず弁護士を付けなければならない「弁護士強制主義」をとらず、弁護士をたてない「本人訴訟」を認めている。
だが、代理人に弁護士を選任せず、原告や被告本人が民事裁判に臨む本人訴訟は、法律の条文ばかりか、裁判官や弁護士がことさら難解な言い回しや専門用語を使うため、よほど法律知識を持ち合わせていないと、提訴するだけでも難しいといわれ、実際に法律に素人の一般市民の参加を事実上拒否されてきた。他方で、弁護士を頼むと費用がかさむため、資力のない人を裁判から遠ざけて泣き寝入りさせたり、訴訟額が少ないと勝訴しても割に合わないとの考え方が広がり、結局泣き寝入りか、てっとり早い方策である、裏社会(アンダーグラウン)での紛争解決を図るあしき風潮も招いていた。
とはいえ、少額の紛争を解決する簡易裁判所(簡裁)では、貸金業者による支払い催促のための本人訴訟が行われてきたが、98年の少額訴訟制度の導入後はこの制度を利用した個人の本人訴訟が、交通事故に関する紛争、市民同士の貸金の返還請求や滞納された家賃の請求・敷金の返還などの紛争で増え出し、最近は簡裁の事件の約9割、地裁の約半数を本人訴訟で占めるまでになっている。司法改革が進む折、裁判所書記官らが手続きや書式についての相談に乗っているし、マニュアル本が出版されたり、本人訴訟を支援する弁護士が現れたことなどが影響している。
すなわち本人訴訟は、民事紛争を裁判という公の場で解決させ、ひいては刑事事件へと発展するトラブルを防止するためにも、時代が要請する訴訟形態と言えるのである。
北海道旭川市の杉尾正明さん(70)が国民健康保険料の徴収方法は違憲として提起した行政訴訟では、たった1人で最高裁に大法廷での弁論を開かせ、最高裁大法廷の憲法判断を引き出した。1審で違憲判決を勝ち取ったが、高裁で逆転、最高裁で上告を棄却されたたことから、杉尾さんは「奇跡は起こらなかった」と語ったが、その勝敗は別にして、これまでの経緯だけでも十分に奇跡的で、裁判史上に残る快挙と言えた(06年03月03日付『毎日新聞』−「社説」)。
☆期日間整理手続き☆
期日間整理手続きは、国民が司法参加する裁判員制度の導入に向けて、05年11月の刑事訴訟法改正で始まった制度。初公判を含め3回でスピード結審するケースが多い。
検察側と弁護側の双方が非公開で協議して、証拠を開示し主張を整理して争点を明確にし、迅速な審理を目指す。
初公判の前に手続きを始める「公判前整理手続き」と違い、既に初公判が済んだ裁判に適用されるが、その適用は裁判所が決定し、手続き終了後の公判で裁判所が整理した結果を明らかにする。
なお、06年3月20日、神戸地裁は初公判から約2カ月、4回目の公判で、「借金を重ねても賭けマージャンがしたいという動機に酌量すべき事情はなく、犯行は執拗かつ冷酷非情。他人の生命、感情を一顧だにしない被告には、人間としての共感の片りんをも見いだすことができない」として、死刑判決では初めて、「期日間整理」適用して求刑通り強盗殺人の男に死刑判決を下した。
☆学生無年金障害者☆
自営業者や主婦、学生らを対象とした国民年金は、年金制度に加入している間または20歳になるまでに、入期間中に初診日がある病気や障害者になった場合には、障害の程度に応じ2級なら月額約6万6,000円、1級はその1・25倍の額約8万3,000円の障害基礎年金を支払われ、また、病気やけがをして治癒したのちも一定の障害が残ったとき、その程度に応じて被保険者に支給される。ただ、国民年金法改正により91年から強制加入になった学生は、それ以前は任意加入で、その加入率は、1〜2%にすぎなかった。
未加入の学生で、20歳以上になってから障害者になった人々には、保険料の未納を理由に年金が支給されないことから、「学生無年金障害者」と呼ばれるようになるが、厚生労働省の推定(02年7月時点)では、障害基礎年金の支給を受けていない学生無年金障害者は全国で約4,000人(主婦、外国人、未払い者を含めた無年金障害者は、厚生労働省の推計で約12万人)もいる。
この処置に対して、国民年金の保険料を任意加盟当時に支払っていなかったことを理由に学生時代に事故や病気で重い障害を負った首都圏の元大学生4人が、最高月額約8万3,000円(傷害1級)の障害基礎年金を不支給とされた処分の取り消しと、1人当たり2,000万円の賠償を国側に求めた訴訟の判決が04年3月24日に東京地裁であり、長期間にわたる差別的な運用実態を重視して、「少なくとも85年には是正すべきだった」した上で、不支給を憲法14条(法の下の平等)に反するとして、1人あたり500万円の支払いを国に命じ、原告救済の道を開いた(同種の訴訟では、東京地裁のほか新潟、広島両地裁でも「法の下の平等を定めた憲法に違反する」との判決が出ているが、いずれも国側は控訴)。
しかし、05年3月25日の控訴審判決は、国側の「最高裁の判例に照らすと国会には幅広い裁量が認められており、立法不作為による国の賠償責任は認められない」との主張を全面的に認め、「20歳前に障害を負った者と、20歳以後に障害を負った学生との取り扱いの差異は、立法者による裁量の範囲内の制度選択の結果」「大学進学者は少数で、経済的に余裕のある者だという社会通念も、通用しなくなったとはいえない」として、格差には合理性があると結論づけた上で、原告全面敗訴を言い渡した。
さらに、05年9月15日東京高裁は、「障害基礎年金を受給できない状況が生じても任意加入制度はあり、当時の社会情勢を考えれば区別にはそれなりの合理性があった」と合憲判断を示し、「20歳以上の学生をそれ以外の20歳以上の国民と区別して強制加入としなかったのは不合理な差別で、法の下の平等を定めた憲法14条に違反する」と判断し、国の立法不作為(怠慢)も認め計1400万円の賠償を国に命じた一審・新潟地裁を取り消し、請求を棄却した。
このように、一連の学生無年金訴訟では、東京、新潟、広島の各地裁で違憲判決が出た(京都・札幌など3地裁は請求を棄却している。また、06年1月20日の大阪地裁判決は合憲)。一方、高裁段階では05年3月の東京高裁判決、05年9月の東京高裁判決、06年2月の広島高裁と合憲判断が続いている。
また、19歳で青森大学2年生だった83年4月ごろから引きこもりがちとなり、20歳の誕生日を過ぎた同年9月に「統合失調症の疑い」と診断された男性(42)が、任意加入の国民年金に未加入だったために障害基礎年金を受けられなかったのは憲法違反だとして、国などに年金不支給決定(98年10月、障害基礎年金の支給を申請したが、年金への未加入を理由に不支給)の取り消しと2000万円の賠償を求めた訴訟の判決では、盛岡地裁は、国民年金制度の問題点については憲法判断に踏み込まず、「発症日を基準とした拡張解釈が必要」とし、「原告は20歳前の時点で医師の診療が必要だったと認められ、国民年金法の『初診日において20歳未満であった者』の要件を満たす」と不支給決定を取り消した(賠償請求については退けた)。
学生無年金障害者訴訟は全国9地裁に計30人が提訴し、1審判決は盛岡地裁が最後だったが、不支給決定取り消しを認めたのは2005年10月の東京地裁判決に続いて5件目。
なお、この問題では、坂口力厚生労働相が02年、障害基礎年金の支給は認めないものの、その半額程度を一般財源から支給する「坂口私案」を発表し、財務省の抵抗で導入が見送られた経緯を経て、04年12月救済措置として「特定障害者給付金支給法」が成立、これにより、無年金学生に、障害の程度によって月額4(障害程度2級相当)〜5万円(同1級相当)を支給する制度が05年4月から始まった。とはいえ上の障害基礎年金との格差は依然として残ることとなった。
☆ 東京高裁;学生無年金訴訟で障害年金支給認める(06年11月29日)
成人学生の国民年金加入が任意だった時期(91年3月まで)に入らなかったため、障害基礎年金を受け取れない統合失調症の男性(東京都在住)が社会保険庁の同年金不支給決定取り消し(国は「初診日が成人後で、国民年金も未加入なので受給資格がない」として認めなかった)などを求めた訴訟の控訴審判決があった(国民年金法は病気やけがの初診日が20歳未満であれば、未加入者も障害基礎年金を受給できると規定。訴訟では初診日は成人後〈大学生だった21歳〉だが、未成年時に発病していたケースの受給の可否が争われた)。
判決は、「統合失調症の多くは17、8歳ごろから発病し、本人にその意識がない。発病が20歳前と事後的に医師が確認できれば、受給できるのが制度の本来の趣旨」と判断、「初診日で画一的に不支給を決めるのは不合理。国民年金法の規定を例外的に拡張解釈すべきだ」との判断で、不支給決定を取り消した1審東京地裁判決を支持、社保庁側の控訴を棄却した。
なお、一連の「学生無年金訴訟」の控訴審で、障害者側勝訴は初めて。
☆ 最高裁第2小法廷;無年金訴訟、任意加入規定は合憲 元学生5人、敗訴が確定(07年9月28日)=判決全文
国民年金が任意加入だった学生時代に重い障害を負った元学生が、未加入を理由に障害基礎年金を不支給とした処分の取り消しと、損害賠償を国に求めた「学生無年金障害者訴訟」(東京、新潟両地裁に提訴した元学生計5人についての2判決。この2訴訟では、1審・東京地裁が「85年の改正で20歳以上の学生について何の措置もしなかったのは違憲」として3人に500万円ずつ、新潟地裁も「区別は不合理」として2人に700万円ずつ、それぞれ支払うよう国に命じた。両訴訟とも2審・東京高裁で逆転敗訴)の上告審判決があった。
判決は、国が20歳以上の学生を任意加入にしていた背景として、「(1)学生は収入がなく、保険料は親などの負担となる(2)学生が重い障害を負う確率は一般的に低い」といった事情を列挙した上で、「憲法25条の生存権を実現するための立法は国会の広い裁量に委ねられ、著しく合理性を欠くような場合を除いて裁判所の判断に適しない」とする最高裁大法廷の判例を踏襲し、「任意加入としたことは著しく不合理といえず不当な差別的取り扱いがあったともいえない」として25条にも「法の下の平等」を保障した14条にも反しないと結論づけて、元学生側の主張を退ける判決を言い渡した。これで、元学生の敗訴が確定した。
学生無年金障害者の訴訟は01年に全国9地裁で起こされ、3地裁で国民年金法の規定を違憲とする判決が出たが、一連の訴訟で最高裁の判断が示されたのは初めてである。
学生の国民年金が強制加入となったのは91年から。元学生側は、「障害基礎年金が支給されないのは20歳以上の学生に国民年金加入を強制しなかった国会の不作為が原因だ」などと主張した。
☆期待権☆
条件付き権利や期限付き権利、あるいは、相続開始前における推定相続人の地位など、将来一定の事実が発生すれば一定の法律上の利益を受けることができるであろうという希望ないし期待を内容とする権利(将来、一定の法律上の利益を受けられることを希望したり期待したりできる権利)で、希望権とも、生成中の権利ともいわれ、最近では、入院患者が、適切な治療を受けることで救命を期待する「救命期待権」などが生まれている。
つまり、権利発生の要件である事実のうち、その一部分のみが発生して、他の一個、又は数個の事実が発生しない場合に、将未権利を取得するという現在の期待、あるいは希望状態が法によって保護される状態をいい、条件付法律行為から生ずる権利(民法128・129条)、取得時効完成前の占有者の権利、相続開始前における遺留分権利者の権利などがその典型である。
この権利が侵害されれば不法行為となるが、権利としてどの程度法的保護に値するかはそれぞれの権利によって異なる(期待権に対する法的保護の内容は、期待権の内容によって異なる)。
医療過誤訴訟では、患者が期待した適切な治療を怠った場合に「救命期待権」の侵害が認められ得る。再雇用の期待を抱かせる説明をした雇用主が契約更新をしなかった際、「更新期待権」を侵害したとして賠償を命じられた例もある。
なお、東京で00年12月8日から5日間、民間人によって開催された「女性国際戦犯法廷」についてNHK教育テレビが01年1月30日に放映した「問われる戦時性暴力」と題した番組が、主催者側の意図に反する内容に(実際に放映された番組では、慰安婦らへの性暴力について、昭和天皇と日本国家に責任があると判断した「法廷」の結論などがすべてカットされていた)改変されたとして、共催者の市民団体『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(バウネットジャパン)とその代表側が、NHK側を相手に2,000万円の慰謝料支払いを求めた訴訟の判決が04年3月24日にあり、取材される側が番組内容に抱いた「期待・信頼」は法的保護の対象になると判断、その「期待権」を侵害した場合には、取材者に賠償の責任が生じると判断して、実際に取材にあたったNHKの孫請け制作会社「ドキュメンタリー・ジャパン」(DJ、
☆命名権☆
球技場などの施設に企業等が固有の名前をつける権利をいう(ネーミングライツ〔施設命名権〕」)。主にサッカー場や野球場などのスポーツ施設で、オーナー(所有者)がその施設に名前をつける権利を売りだし、その権利(命名権)を買い取った企業等(スポンサー)が自社商品などの名前を入れる。命名権を買い取る企業の側のメリットは、施設の名前に自社の商品やサービスなどを使い、それがテレビ中継などで放映されたり、新聞等で報道されたりすることなどで、企業や商品のイメージアップといった宣伝効果になり、反面施設側は、売却費を施設運営費や球団維持費に当てることができる。
アメリカでは、イチロー選手が活躍する米大リーグのマリナーズが1999年、保険会社のセーフィコと48億円・20年契約で、スタジアム名を「セーフィコ・フィールド」に変更した等、スポーツ施設の建設や運営に必要な資金を調達するため、命名権の売却は経営におけるひとつの手法として定着しているが、日本においては、これまで「西部ドーム」のようにオーナー会社の名前を球場名にすることがあっても、その権利を売却して他社に使わせることはなかった。
しかし、平成不況の長期化と価値観の多様化によって、かつてのような一つの競技にファンが殺到する時代ではなくなったことから、莫大な建設費と維持費の捻出に四苦八苦している施設も少なくない状態になった。
その打開策として、日本でも命名権が注目されるようになり、FC東京などが本拠とする東京・
さらに、02年春から、球場の管理運営を外郭団体からオリックス野球クラブに移行させていた
05年1月には、プロ野球の楽天が本拠にする県営宮城球場の命名権を東証1部の人材サービス業のフルキャスト(本社・東京都)が年2億円の3年契約(計6億円。県が1、楽天3の割合)で買収し、「フルキャストスタジアム宮城」となった。
また、プロ野球西武球団本拠地の西武ドーム(埼玉県所沢市)の命名権が情報通信サービス会社のインボイス(本社・東京都港区)に売却された(インボイス社は04年末、西武2軍の命名権契約を結んでおり、球場についても交渉を進めていた)。
サッカー02年ワールドカップ(W杯)の決勝が行われた横浜国際総合競技場は、日産自動車が横浜市から5年間、23億5000万円で命名権を取得し05年3月に日産スタジアムと名前を変えた。ただし、日本が05年8月17日にイランと06年W杯アジア最終予選を戦う際は、横浜国際総合競技場に戻る。このように2つの名前を使い分けるという面倒な事態となったのは、W杯予選が国際サッカー連盟(FIFA)主催で、FIFAスポンサーの権利を守るため、競技場の広告はすべて撤去されたうえでFIFAに貸し出されるためである。当然、「日産」の名前も同じ扱いとなる。
なお、京セラは06年3月2日、プロ野球パ・リーグのオリックス・バファローズ本拠地である大阪ドーム(大阪市西区)の命名権を取得する、と発表した。06年4月1日から「京セラドーム」の名称になる。契約期間は、命名権が2011年3月までの5年間、ヘルメット、ユニホーム広告が今年3月から2010年度公式戦終了まで。契約金額は公表していないが、命名権料が年間数億円、広告料が同2億円とみられる。
☆空中権(くうちゅう・けん)(Transferable Development Rights)☆
構造物・建築物・道路などの上空だけを利用する権利(土地上の空間を利用できる権利)で、土地の上の空間の上下の範囲を定めて設定される地上権(他人の土地を借りて、建物などの工作物や樹木その他を所有するために、その土地を使用することができる権利。また、工作物などを所有するために、他人の土地・地下・空間の使用について設定される物権)である(空間地上権ともいう)。あたかも空間を利用する権利があるように見えることから、地表を離れて地上の空間だけを利用する権利を俗に空中権という。
土地の所有権は土地の上下に及ぶ(民法207条)から、例えば、高架の通路を設けようとする場合には、地表の所有権者から所有権の譲渡を受けるか、地上権または貸借権の設定が必要となる。だが、空中を利用する者にとっては、地表を所有・使用する必要はなく、逆に、空中利用のために、これまで地表を利用してきた所有者や地上権者などの他の権利者がこれで地表を利用できなくなるのも不経済でもある。そこで考え出されたのが空中権である。日本でも、1966(昭和41)年に、空間を水平(地球の重力の方向と直角をなすこと)方向にくぎって使用する権利を地上権として認めるに至った(民法269条ノ2、不動産登記法111条2項)。
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民法第207条(土地所有権の範囲) 土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。 民法第269条の2(地下又は空間を目的とする地上権) @ 地下又は空間は、工作物を所有するため、上下の範囲を定めて地上権の目的とすることができる。この場合においては、設定行為で、地上権の行使のためにその土地の使用に制限を加えることができる。 A 前項の地上権は、第三者がその土地の使用又は収益をする権利を有する場合においても、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるときは、設定することができる。この場合において、土地の使用又は収益をする権利を有する者は、その地上権の行使を妨げることができない。 不動産登記法第111条 A 民法269条ノ2第1項ノ地上権ニ付キ前項ノ登記ヲ申請スル場合ニ於テハ申請書ニ同項ニ掲ゲタル事項ノ外地上権ノ目的タル地下又ハ空間ノ上下ノ範囲ヲ記載シ若シ登記原因ニ同条第1項後段ノ定アルトキハ之ヲ記載スルコトヲ要ス |
ところで建築物を建てる場合、その土地にどれだけの床面積のものが建てられるかは法律で指定された容積率で決まる。このことから、大都市の立体的利用が盛んになるにつれて、容積率の制限を越える建物の建築を可能にするために、隣接の空中を利用していない低層の建物物の所有者の空中権を買い取る等の取引を可能にすることが急務の課題となった。すでにアメリカ(TDR【Transferable Development Right】など)では、都市開発に関連して、地表の所有者が空中権を他に譲渡することが認められる場合があった。
そこで、国は2000(平成12)年、都市計画法及び建築基準法改正により「特例容積率適用区域制度」を創設、東京都が2002(平成14)年、東京駅周辺の一部(約120ヘクタール)の地域を特例容積率適用区域制度の対象地域を指定したことから、容積率を譲渡する形で空中権が取引の対象になり、比較的広い範囲で空中権の取引(譲渡)が認められるようになった。つまりこの場合、低層ビルを建設するなど、あらかじめ指定された容積率を使い切らずに余らせた時には、その残りの容積率を隣接地に転売することができることになり、現に、東京駅周辺区域内では低層の東京駅が利用しない空中の容積率を別の場所に譲渡して使うことができることになるのである。
容積率適用区域制度を活用した日本で最初のプロジェクトが、三菱地所による東京ビル(丸の内口側、高さ164メートル・地下4階・地上33階・塔屋1階)建替計画である。これは、東京駅丸の内駅舎の未利用容積の一部を東京ビル建替本計画敷地に移転、東京ビル建替計画は東日本旅客鉄道株式会社との共同事業とし、同社の事業持分について当社は運営管理等を受託する方法である。第2の例が、JR東日本などの「ツインタワー」(八重洲口に2棟、約200メートル)、第3の例が、東京駅丸の内口の正面にある三菱地所の「新丸の内ビル」(高さ198メートル・地上38階の高層ビル)で、同ビル敷地の容積率を基準の1300%から1760%に増やすことで、これまでのビル(31メートル)の6倍以上の高さが確保でき、向かいの「丸の内ビル」(180メートル)より18メートル高くなる。
なお、「特例容積率適用区域」に指定されているのは、04年末現在、東京駅周辺の約120ヘクタールのみである。
☆公衆送信権☆
不特定又は特定多数の人々(公衆)が直接受信することを目的として著作物を無線通信又は有線電気通信により送信すること公衆送信をいい(著作権法2条1項7の2号)、これに対応する権利を公衆送信権という(同法第23条「著作者は、その著作物について、公衆送信〔自動公衆送信の場合にあっては、送信可能化を含む〕を行う権利を専有〔せんゆう=ある特定の人だけが所有すること〕する」)。
放送や有線放送のように同一内容の送信が同時に受信されることを目的とする場合だけでなく、公衆が個別に選択した場所及び時において受信する場合も含まれる。
またオンライン・データベース・サービスやインターネットのホームページなどを用いて公衆からの求めに応じて自動的に行う送信(双方向性の送信、いわゆる「インタラクティブ【interactive】〔現在のコンピューターによる情報処理の形式のように、情報の送り手と受け手が相互に情報をやりとりできる状態、つまり端末{パソコン}からの個々のアクセスに応じて行われる〕送信」)も公衆送信にあたる(同法2条1項9の4号)。さらに構内(社内)LAN等で著作物を有線送信することも、権利者の利益を害する事態が生じているコンピュータ・プログラムについては、これに含まれる。
この権利を侵害した場合、侵害した者に対しては3年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科せられる(同法119条)ほか、両罰規定により法人の代表者に1億円以下の罰金が科せられる(同法124条)。加えて、損害賠償の追及がなされることになる。
なおこの権利は、インターネットを中心とした電子ネットワークの急速な発展にともなって生じてきた著作権法上の問題を解決するために第140回通常国会において97年(平成9)年6月、著作権法の一部改正(概要)が行われたことより明確化されたものである(98年1月1日施行)。
業務主体処罰の一立法形式で、従業者(法人の代表者または法人もしくは人の代理人・使用人その他の従業者)が、その法人または人の業務に関して一定法条の違反行為をした場合に、その直接の行為者を罰するほか、その法人または人(業務主体)をも罰する旨の規定をいう。つまり従業者が業務に関して違法行為をした場合に、その従業者とともに事業主(法人)をも罰する旨の規定をいうのである。
近代刑法の原則からいえば、行為者処罰が建て前であるが、犯罪(条例違反を含む)の性質上、その行為者たる自然人を罰するだけでは、法律等の実行を確保できない場合に、現実の実行行為者を罰するほか、業務主体である法人又は自然人に対しても刑罰を課すことになり、実際の必要性から最近では一般行政上の取締法規(条例を含む)において多数採用されている。
たとえば、労基法121条第1項は、「この法律の違反行為をした者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為した代理人、使用人その他の従業者である場合においては、事業主に対しても各本条の罰金刑を科する」と規定して両罰規定をおいているが、これは、労働基準法を使用者に守らせるために必要と判断されて採用されたものである。つまり、労働基準法に違反したのが、店長とか現場監督者であった場合、そうした店長や現場監督者を処罰するだけでなく、事業主(会社であれば社長、個人経営であれば経営者本人)に対しても、罰金刑を科することが出来るという制度の採用で、使用者に労働基準法を守らせようとしたわけである。
しかし両罰規定が無制限に適用されると、企業の日常的な事業活動に支障が生じるおそれがあるので、それ相応の限度内で罰金の額が設定されなければならない。
☆公務執行妨害罪☆
事件の容疑者が警察官から逮捕状を提示され同行を求められたときに暴力等を使って抵抗したりすると、容疑者の身柄拘束という警察官の職務執行を妨害したことになるので、公務執行妨害罪が成立する等、公務員が職務を行っているときに、故意に(わざと)暴行や脅迫行為によってその執行を妨害する犯罪(刑法第5章)。もとより、警察官以外の公務員、例えば裁判所の執行官による差し押さえや、税務署員の立ち入り調査などに対して暴行や脅迫をもてその職務を妨害すれば犯罪が成立する。
公務員の職務の執行は、社会秩序維持の根幹を構成するためにこのような行為を犯罪としなければならないのである。その結果として、国家権力の適正な作用が保障されるわけである。
なお、公務執行妨害罪の法定刑は、3年以下の懲役または禁固で、罰金刑はない。ここにも、国家的法益の保護の視点が見られる。
酒や薬物を飲んで自動車を運転し、あるいは危険なスピード、無理な追い越し、信号無視等の悪質かつ危険な運転行為によって人を死傷させた交通犯罪に対して、その刑罰を加重するため、01年11月の刑法改正で新たに追加され(11月28日の参院本会議において全会一致で可決、成立)、01年12月25日に施行された犯罪である。
危険運転により、人を死なせた場合は、(現行の業務上過失致死傷罪の懲役5年以下の法定刑に比べ大幅な厳罰化を行い)1年以上の有期懲役(最高15年)、人をけがさせた場合は10年以下の懲役が科されることになっている。すでに01年6月には道路交通法の悪質運転(結果のいかんにかかわらず、酒に酔って車を運転するなどの行為)に関する法定刑も引き上げられ、さらに警察庁は、危険運転で死亡事故を起こした運転手の行政処分を、現行の免許停止処分から免許取り消し処分に変更し、5年間は再取得できないように厳しくすることも検討しており、自動車運転手に一層の自戒を求めるものとなっている。
従来、交通事故によって人を死傷させた場合には、一律に刑法の業務上過失致死傷罪が適用されており、同罪は、「過失犯」とされていたため、最高刑は懲役5年、道路交通法違反と併せても、懲役5年6か月が上限だった。だが、常習の飲酒運転等の悪質行為によって死傷した交通犯罪被害者や遺族の間から、余りにも量が軽く、被害者の感情を逆なでするばかりか、再犯の防止にもつながらないとの怒りの声が上がっていた。その声は、交通犯罪被害者達を中心に加害者を厳罰に処すべきとする(刑法改正の)署名運動に発展し、精力的な運動の結果として約36万人の署名簿を法務大臣に提出するところとなる。今回の刑法改正による「危険運転致死傷罪」新設の主たる要因である。
なお、 新設された同罪は、人の生命や身体の被害が対象で、交通犯罪を一律に「過失犯」(一定の結果の発生を「不注意」により認識することなく行われた犯罪)としてとらえてきたこれまでの刑法の考えた方を改め、酒酔い運転や著しいスピード違反を「故意犯」(「ことさらにたくらむん」で、あるいは「わざ」となされた犯罪)ととらえ直し、暴行や傷害と同種の罪としたところに特徴がある(他方、けがの程度が軽いときは「情状で刑を免除できる」との規定も盛り込ませている)。
☆ 仙台地裁;仙台育英事故の運転手に懲役20年 危険運転致死傷罪(06年1月23日)
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刑法の一部を改正する法律(01年11月28日成立) 刑法(明治40年法律第45号)の一部を次のように改正する。 目次中「136条」を「第163条」に、「第208条の2」を「第208条の3」に改める。 第208条の2を第208条の3とし、第208条の次に次の1条を加える。 第208条の2(危険運転致死傷) @ アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で四輪以上の自動車を走行させ、よって、人を負傷させた者は10年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。その進行を制御することが困難な高速度で、又はその進行を制御する技能を有しないで四輪以上の自動車を走行させ、よって人を死傷させた者も、同様とする。 A 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、前項と同様とする。赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を死傷させた者も、同様とする。 第211条に次の1項を加える。 A 自動車を運転して前項前段の罪を犯した者は、傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。 附 則 (施行期日) 第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。 |
☆ 悪質な運転行為による交通事故の罰則を強化するため「自動車運転過失致死傷罪」の新設を柱とする改正刑法が07年5月17日午後の衆院本会議で可決、成立した。改正刑法は、現行の業務上過失致死傷罪から交通事故に関する規定を独立させ、最高刑を懲役5年から同7年に引き上げた。二輪車による事故も対象。施行は公布から20日後となっており、6月中旬からになる。悪質な事故をめぐっては、01年の刑法改正で危険運転致死傷罪(最高刑は致死懲役20年、致傷同15年)が新設され、罰則強化された。しかし、飲酒や薬物で正常な運転が困難な状態だったことや赤信号を故意に無視したことが立証されなければならず、適用のハードルが高い。このため適用例が少なく、業務上過失致死傷罪との開きを埋める立法措置を被害者らが要望していた。今回の法改正では、自動車の運転に限られていた危険運転致死傷罪の適用対象に二輪車を加えることも盛り込んだ。今国会では、飲酒運転の罰則を引き上げる道交法改正案も成立(07年6月14日。施行は07年9月)。
なお、両法の改正で、酒酔い運転中の過失致死傷の最高刑は懲役7年6月から同10年6月に、酒気帯び運転中は懲役6年から同10年に強化され、厳罰化が進むことになる。
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第166回通常国会 閣法第83号 刑法の一部を改正する法律案 刑法(明治40年法律第45号)の一部を次のように改正する。 第208条の2中「四輪以上の」を削る。 第211条第2項を次のように改める。 2 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。 附 則 (施行期日) 第1条 この法律は、公布の日から起算して20日を経過した日から施行する。ただし、附則第3条の規定は、犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事訴訟法等の一部を改正する法律の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日から施行する。 (経過措置) 第2条 この法律の施行前にした行為の処罰については、なお従前の例による。 |
刑法――危険運転致死傷罪の新設
(1)酒や薬物による酔っぱらい運転(2)危険なスピード違反、無免許者の運転(3)危険なスピードでの強引な割り込みや幅寄せなどの運転(4)危険なスピードで赤信号を故意に無視した運転で
★ 人を死亡させた場合⇒1年〜20年の懲役
★ 人を負傷させた場合⇒10年以下の懲役
(1)酒酔い運転
2年以下の懲役または10万円以下の罰金===⇒3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
(2)酒気帯び運転
3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金===⇒1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
(3)ひき逃げ
3年以下の懲役または20万円以下の罰金===⇒5年以下の懲役又は50万円以下の罰金
(4)無免許運転
6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金==⇒1年以下の懲役又は30万円以下の罰金
改正道路交通法――法定刑の引き上げ:飲酒運転やひき逃げの罰則を強化。また、飲酒運転とひき逃げの併合罪の上限を7年6月から15年に強化(07年9月19日施行)
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▽運転者本人に対する罰則 |
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○ 酒酔い運転 |
5年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
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○ 酒気帯び運転 |
3年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
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▽運転者周辺者に対する罰則 |
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○ 車輌提供 |
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運転者が酒酔い運転 |
5年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
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同酒気帯び運転 |
3年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
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○ 酒類提供 |
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運転者が酒酔い運転 |
3年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
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同酒気帯び運転 |
2年以下の懲役または30万円以下の罰金 |
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○ 要求・依頼しての同乗 |
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運転者が酒に酔っていること |
3年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
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酒気帯びの状態であることを |
2年以下の懲役または30万円以下の罰金 |
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▽救護義務違反=ひき逃げ |
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10年以下の懲役または100万円以下の罰金 |
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▽飲酒検知拒否 |
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3月以下の懲役または50万円以下の罰金 |
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☆業務上過失致死傷罪☆
業務上過失とは、一定の業務に従事する者が、その業務上に必要な注意義務を怠ることで、業務上過失致死傷罪は、過失(単純過失)により他人を死亡または負傷させる一般の過失致傷罪・過失致死罪よりも重く罰せられる。すなわち、現行刑法は第209条で業務上過失致死は、5年以下の懲役もしくは禁錮、または罰金50万円以下と規定し、過失致死については第210条で50万円以下の罰金を課している(過失致傷罪は親告罪である=刑法209条2項)。
実際上、単純過失で処罰される場合は非常に少なく、たとえば交通事故、都市災害、医療過誤などほとんどの過失致死傷事件は業務上過失致死傷罪により処罰されている。また、傷害罪、監禁罪、強姦(ごうかん)罪、強盗罪等を犯すに際し他人を過って死傷させた場合には、これらの罪の結果的加重犯として加重類型により処罰される。
ここでいう業務とは、日常継続して行われる職業上の仕事を意味するものではなく、人が社会生活上の地位に基づいて、ある活動を反復継続して行う行為をいい、また、公私を問わず、収入や利益をともなうかも問わない。したがって、仕事のための運転はもちろんとして、仕事目的でない通勤やレジャー・買い物のための運転も業務となる。このように、運転すること自体を業務とされるところから、たとえ無免許運転であっても、業務となる。
換言すれば、業務上過失致死傷罪は、業務上必要な注意を怠ったために刑が加重される過失の類型であるが、この類型には他に、失火罪や過失致死傷罪等があり(刑法117条の2及び211条)、例えば失火罪における業務とは、職務として火気の安全に配慮すべき社会生活上の地位をいう。
なお、検察庁は99年より『被害者等通知制度』を実施し、被害者またはその家族が望む場合、”起訴””不起訴”を通知するシステムが発足された。
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刑法第209条(過失傷害) 1 過失により人を傷害した者は、30万円以下の罰金又は科料に処する。 2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。 第210条(過失致死) 過失により人を死亡させた者は、50万円以下の罰金に処する。 第211条(業務上過失致死傷等) 1 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。 2 自動車を運転して前項前段の罪を犯した者は、傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。 |
アメリカでは、1967年、連邦法として「雇用における年齢差別禁止法」が制定され、その後数回の改正を経て現在に至っている。その背景には60年代の黒人差別撤廃運動に代表される公民権運動の展開がある。運動の結果、包括的な差別禁止法である公民権法が成立、同法において、雇用分野では、人種、肌の色、宗教、出身国、性を理由とする不利益取り扱いが違法な差別として禁止された。しかし年齢差別ついては当時、異論もあって法律に盛り込まれなかった。その後、連邦議会が雇用上の年齢差別を禁止する別の法律を制定したのである。
同法は、20人以上の被用者を雇用する企業、公共団体、労働組合などに適用され、募集・採用から賃金・昇格、解雇に至るまで雇用のすべての段階(ステージ)で、年齢による差別が禁止されている。
年齢による差別を受けた者は、連邦行政機関である「雇用機会均等委員会」(EEOC)に救済申し立てができ、EEOCによる自主的解決ができない場合、裁判所に訴訟を提起し、差別行為の中止、バック・ペイ(差別賃金遡及〔そきゅう〕支払い)の付いた復職や「付加損害賠償金」の支払いも請求できる。
ところで日本では、改正雇用対策法で、事業主は「労働者の募集及び採用について、その年齢にかかわりなく均等な機会を与えるように努めなければならない」という努力義務規定が設けられたが、各企業で定年年齢が定められ、その年齢になると退職があたりまえになっているし、また職業安定所への求人にも「40歳まで」といった年齢条件をつけるケースが依然として多いこれに対してとは周知の事実である。
☆日米地位協定☆
「日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。前記の施設及び区域の使用並びに日本国における合衆国軍隊の地位は、1952年2月28日に東京で署名された日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第3条に基く行政協定(改正を含む。)に代わる別個の協定及び合意される他の取極により規律される」とした日米安保条約第6条に基づく、在日米軍の地位やその使用施設、区域などに関する日米間の協定のことで、1960年の同条約改定(60年安保)と同時に発効した。
同協定では、その施設及び区域内で、「設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を執ることができる」(第3条)とするなど、特権や免責事項を定めている。またその第17条は、「日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行うものとする」と定めている(5項C)。
95年9月の沖縄の3米兵による女子小学生強姦事件で、県警が容疑者の米兵を逮捕できなかったことから大問題となり、同年10月の日米合同委員会で、「(1)殺人、婦女暴行の凶悪犯罪では、日本が容疑者の起訴前の身柄引き渡しを求めれば、米側は好意的考慮をはらう(2)その他の犯罪でも米国は日本側の申し出があれば考慮する」との運用改善に合意した。
その後、01年1月の
起訴前の身柄引き渡しは、96年7月、
いうまでもなく、公務中は米国が裁判権を持つため、身柄拘束も裁判も米国側が行うことなる。沖縄県では過去この規定が“乱用”されたケースもある。74年に勤務時間外の米兵が住民を狙撃した伊江島事件では、「公務中」との証明書が指揮官から突然出され県警の捜査は中止を余儀なくされたのがその例である。
なお、協定の運営は、日本側代表の外務省北米局長、米国側代表の在日米軍司令部副参謀長などで構成する合同委員会で話し合われる⇒思いやり予算。
また、アメリカ軍が日本に駐留することに関して、旅券(パスポート=外国に旅行する者の国籍や身分を証明し、相手国に対して便宜や保護を依頼する文書。一般には、国内では知事を通じて外務大臣が、国外では領事官が発行する)や査証(ビザ=外国人が正当な理由と資格で旅行するものであることを証明する旅券の裏書き。通常、行先国の駐在領事が行う)に関わる日本国の法令の適用が除外され、さらに納税の義務も免除され等の特別な地位も与えられている。
女性特有の出産という事実に対する特別の制度で、一定の期間仕事(職場)を休む(休業)することができること。出産する女性は、出産前及び出産後において、一定期間休暇を取らなければ、丈夫な赤ちゃんを産むことができず、また母体を保護することもできない。したがって出産する女性は、仕事を休む必要がある。それも、権利として休暇取得できなければ安心して休めない。それゆえ、労働基準法第65条は、「使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない」と規定し、産休が権利であることを明確にしている。
このとき、休業期間中の賃金保証や、出産後の職場復帰を可能にする雇用環境の整備が急務の課題となる。だが現行法上、それを保証する規定はない。したがって、それは個別労使関係に委ねられることとなり、例えば、産休中には休業前賃金の25%を保証するという産休制度を採用している企業(職場)のある一方、賃金保証が全くない企業もある。だが一般的には、組合の組織率が高い大企業ほど、産休制度も整備されている傾向が強い。
国際労働機関(ILO)は、00年6月15日、ジュネーブで開いた年次総会で、出産休暇を現行の12週間から14週間へ延長すること等を内容とする母性保護条約(働く女性の権利拡大を目指す条約で、52年にILOが採択し、現在は約40カ国が批准)の改正を行った。なお、同条約は産前・産後の賃金保証について、休業前の所得の3分の2を支払うよう求めているが、日本や米国、ヨーロッパの多くの諸国は批准していない。
政治の場面では、橋本聖子議員(自民)の妊娠をきっかけに、00年3月、まず参議院で参院規則第187条が改正され、欠席理由に「出産」が明記され、衆議院でも、水島広子議員(民主)の要望で規則が改正された。また、群馬県議会は、都道府県議会では01年3月、全国初めて議会会議規則を改正して、議員の欠席理由に、「疾病、出産その他事故のため」と、出産を追加(従来は「事故のため」とだけ表示)、続いて、東京都も同様の改正を行った。イギリスでは、ブレア首相が妻の出産時に、重要案件以外の仕事を減らすなどして、話題を集めたが、今日においては、出産する女性だけでなく、男性が、妻の出産に立会い、あるいは通院等のサポートが可能になるような有給休暇の制度的保証が必要との意見がでている。
☆情報公開法☆⇒情報公開(知る権利)
民主主義の基本(国民主権の理念)である、公正で民主的な行政運営を実現し、行政に対する国民の信頼を確保するという観点からは、行政情報(特に役所が出したくない情報)の公開が必要不可欠な課題となる。そのための施策として、1999(平成11)年5月7日に、「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(情報公開法)が成立し、2001年4月1日から施行された。
情報公開法の骨子は、「@外国人や法人を含めて何人も行政文書の開示を請求できる。
A公開文書は職員が職務上作成、取得した文書で、図面、電磁的記録を含む(2001年4月1日時点で保存されているすべての文書・図画・フロッピー・テープ・光デスク等。ただし官報、白書、新聞、雑誌等販売目的で発行している文書は除かれる)。
B特定の個人を識別できたり個人の権利を害する恐れがあるものは非公開。 C外交、防衛、捜査などに関する情報は関係省庁のトップの判断で非公開にできる。 D非公開決定への不服訴訟は札幌、東京など全国8カ所の高等裁判所の所在地にある地裁に提起できる。E政令で文書の分類、保存、廃棄の基準などを定める。
F施行4年後をめどに施行の状況、訴訟の管轄のあり方に検討を加え、必要な措置を取る」などである。
ただ、国民の「知る権利」が明記されていないばかりか、国会や裁判所の文書は対象外で、特殊法人のダメであり、問題を含んでいる。
☆各国の情報公開法制定年☆
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制定年 |
国名 |
法律名 |
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1766 |
スウェーデン |
出版の自由に関する法律 |
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1951 |
フィンランド |
公文書の公開制に関する法律 |
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1966 |
アメリカ |
情報目由法 |
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1970 |
デンマーク |
行政文書へのアクセスに関する法律 |
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1970 |
ノルウェー |
行政における公開性に関する法律 |
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1978 |
フランス |
行政文書へのアクセスに関する法律 |
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1978 |
オランダ |
行政の公開に関する規則を定める法律 |
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1982 |
オーストラリア |
情報自由法 |
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1982 |
カナダ |
情報へのアクセス法 |
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1982 |
ニュージーランド |
行政情報に関する法律 |
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1987 |
オーストリア |
連邦行政機関の情報公開に関する法律 |
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1994 |
ベルギー |
行政の公開に関する法律 |
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1996 |
韓国 |
公共機関の情報公開に関する法律 |
(2001年3月18日付『東京新聞』−「日曜版」より)
☆特別背任罪☆
自らの利益を図る目的で、任務に背き、会社などに財産上の損害を与えた場合に適用される商法上の罪で、10年以下の懲役か1,000万円以下の罰金が科せられる。刑法の背任罪(5年以下の懲役か50万円以下の罰金)を、会社の取締役や監査役などに対して特に重く適用する狙いで、1997年の改正で罰則が強化され、最近では、経営破たんした北海道拓殖銀行の元頭取の山内宏被告(73)、河谷禎昌被告(66)と融資先のテルメグループ元社長、中村揚一被告(60)や国民銀行などの旧経営陣に適用された。だが、旧福徳銀行(現なみはや銀行、本店・
なお、戦後最大の経済犯罪と言われたイトマン事件で許永中被告(54)は、取締役ではないため、特別背任罪に問われたイトマン元社長らの「身分なき共犯」とされた。量刑には刑法の背任罪が準用され、さらに複数の罪を併合加重され、5年の1・5倍にあたる懲役7年6月の実刑判決となった。
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商法 第486条 @ 発起人、取締役、監査役又ハ株式会社ノ第188条第3項、第258条第2項若ハ第280条第1項ノ職務代行者若ハ支配人其ノ他営業ニ関スル或種類若ハ特定ノ事項ノ委任ヲ受ケタル使用人自己若ハ第三者ヲ利シ又ハ会社ヲ害センコトヲ図リテ其ノ任務ニ背キ会社ニ財産上ノ損害ヲ加ヘタルトキハ10年以下ノ懲役又ハ1,000万円以下ノ罰金ニ処ス A 整理委員、監督員、第398条第1項ノ管理人又ハ株式会社ノ清算人若ハ第430条ノ職務代行者前項ニ掲グル行為ヲ為シタルトキ亦前項ニ同ジ |
刑法65条は「犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功(かこう=他人の行為の一部を分担すること。手助けをすること)したときは、身分のない者であっても共犯とする」と規定しており、本来は会社の役員らに適用される特別背任罪や公務員の職権濫用罪・収賄罪や業務上横領罪などのように、行為者の一定の身分が、その構成要件として必要とされる犯罪である「身分犯」でも、役員ら身分ある者と共謀し、一体となって罪を犯した場合、「身分なき共犯」として、その立場にかかわらず、身分あるものと同じ罪で処罰される。
☆家電リサイクル法☆
正式名称を、「特定家庭用機器再商品化法」といい、「大量生産、大量消費、大量廃棄」から再商品化(リサイクル)への転換、すなわち環境への負荷が少ない「循環型社会」を形成することを目指す(循環型社会形成推進基本法趣旨・概要)ための一環として、家庭の電化商品の部品や素材を再利用(リサイクル)することを目的する法律である。
1997年に公布され、2001年4月から施行された。これにより、従来、粗大ゴミとして小売業者や自治体が収集(年間約1,800万台、重量にして60万tが廃棄されている)していた家電製品のうち主要な4品目(いわゆる「家電4種」)のエアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機について、廃棄時に消費者が一定の処理費用(リサイクル費用)を負担することになった(粗大ゴミとして出すことはできない)。その費用は、ユニット型エアコンディショナ(ウィンド型又はセパレート型(室内ユニットが壁掛け型若しくは床置き型のものに限られ、壁や天井に埋め込むタイプのものなどは対象から除かれる))が3,500円、テレビ(ブラウン管式のものに限られ、液晶型テレビは対象から除かれる)が2,700円、冷蔵庫が4,600円、洗濯機が2,400円であり(大きさ、重さにかかわらず種類ごとに価格は一定)、この他に運搬費用がかかるが、その額は販売店によって異なる。
これらの家電は小売店から家電メーカーに引き渡され、そこで部品回収などのリサイクルが行われるが、4月からの法施行を前にして、販売店が価格を割り引いたこととも相まっていわゆる「駆け込み需要」の買い換えブームが起きた。
なお、家電リサイクル法は、廃棄物処理法の特別法になるので、不法投棄は、同法第16条違反となり、 不法投棄をした者は、5年以下の懲役又は1,000万円以下の罰金若しくは併科、さらに、「産業廃棄物(事業活動に伴って生じた廃棄物で、法令で定めたもの。原則として事業者が処理する責任を負う)」を不法投棄した場合は、廃棄した者と雇用関係にある法人に1億円以下の罰金、廃棄をした者と雇用関係にある個人には1,000万円以下の罰金が科せられる。
☆循環型社会☆
我が国の廃棄物の発生量は年間4.5億トンにのぼり、最終処分場の残余年数は一般廃棄物で約8.8年、産業廃棄物で約3.1年と逼迫している。特に、最近の推計によると産業廃棄物は1.6年と一掃逼迫してきている。
高度経済成長を支えた大量生産・大量消費社会は、大量の資源を使う一方で、大量のゴミを排出した。いわゆる使い捨て型の社会であったが、このようなことが長く続くと、資源は枯渇し、また、廃棄処分場は満杯になるし、さらに公害を発生させるばかりか、ゴミの処理には膨大な費用がかかるという悪循環をもたらす。それゆえ、使い捨て型の社会からリサイクルや資源の有効利用を推進する経済社会への転換が急務の課題となる。これが環境型社会である。
政府は2000年度を「循環型社会元年」と位置付け、2000年5月に、環境政策のあり方について、その方向性を定めるとともに、循環型社会の実現を目指す基本法(循環型社会形成推進基本法趣旨・概要)を中心とした関連の6つの関連法を成立させた。
ペットボトルの回収などを定めた「容器包装リサイクル法」や、冷蔵庫などのリサイクルを義務付ける「家電リサイクル法」、企業が回収した製品などを再利用するリサイクル対策強化と、廃棄物の発生を抑制するリデュース、製品や部品などを再使用するリユースの「3R」を新たに導入するための改正リサイクル法、グリーン購入法、食品リサイクル法、建設リサイクル法がそれである。
☆グリーン購入法☆
国の各機関や都道府県・市区町村、事業者、消費者のそれぞれが、環境物品など(「@リサイクル製品の価格が経済的なものであるAリサイクル流通市場が育成されているBリサイクル製品の品質が保証されているCリサイクル製品の情報の提供が十分である」エコマーク商品などの環境保全型製品やサービス)を調達(購入)することにより、環境にやさしい、いわゆる環境負荷の少ない持続可能な社会の構築(『環境保全型社会』をつくること)を目的とした法律の一つが、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)である。
「親法」となる循環型社会形成推進基本法と「子法」である、00年4月に完全施行された容器包装リサイクル法、01年4月に施行された改正廃棄物処理法(廃棄法)、改正リサイクル法(資源有効利用促進法)、建設リサイクル法、食品リサイクル法、とともに環境関連6法の一つである。
同法の施行により、国の機関では、「@毎年度、環境物品等の「調達方針」を作成・公表A調達推進B 調達実績の取りまとめ・公表C環境大臣への報告をしなければならず、都道府県・市区町村では毎年度、環境物品等の「調達方針」を作成・調達推進に努めることになり、事業者・国民は、出来る限り、環境物品等を選択をするようにし、また流通業者を含む製品メーカー等は、環境物品等についての適切な情報提供に努めることになる。
☆建設リサイクル法☆
廃棄物(ごみ)には、家庭などから出る一般廃棄物と、工場や工事現場から出る産業廃棄物とに大きく分類される。産業廃棄物のなかで、建設工事の現場から出る、鉄くず・木くず・コンクリートがら・石・レンガくず等を建設廃棄物と呼ばれ、1年間に出される建設廃棄物は産業廃棄物全体の約2割を占め、東京ドーム60(一般廃棄物は1年間で東京ドーム140)個分といわれている。
これら建設工事に伴い排出される建設廃棄物のうち、木材、コンクリート、アスファルトの3種類の産業廃棄物を対象に、分別解体と再資源化を個人住宅、マンション、公共事業などの発注者(注文主)らに義務付けるのが、01年4月1日に施行された建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)である。
この法律は、「再生資源の十分な利用及び廃棄物の減量等を通じて、資源の有効な利用の確保及び廃棄物の適正な処理を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与すること」、すなわち、「建設廃材の焼却によるダイオキシン発生の抑制や、最終処分場に持ち込む量を減らし処分場の受け入れ期間の延命を図るとともに、2010年ごろから本格化するマンションなどの建て替えにも備える」ことを目的とし、2010年度にリサイクル率を95%に引き上げることを目指している。
なお、再資源化を怠った発注者には20万円以下、都道府県の改善命令に従わなかった請負業者などに50万円以下の罰金をそれぞれ科することが規定されている。
☆食品リサイクル法☆
食品の売れ残りや食べ残しにより、又は食品の製造過程において大量に発生している食品廃棄物等について、その発生の抑制や減量化により最終的に処分される量を減少させるとともに、飼料や肥料等の原材料として再生利用するため、食品関連事業者による食品循環資源の再生利用等を促進するために、01年4月1日から施行された法律で、正式名称を食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律という。
廃棄物問題が深刻化する中、食品廃棄物は、廃棄物総排出量の約4%、一般廃棄物の排出量のみに限るとその約30%に達するが、この分野でのリサイクルについては、その遅れが顕在化しおり、早急な対応が急務になり制定されものである。
食べ残しや廃棄の削減に向けた国民運動を展開する必要性を説いている農水省は、同法を基に、食品メーカー、外食産業、スーパーなどから出る食品廃棄物の減量目標などを設定し、達成率などが著しく低い場合には、企業名の公表することができる。
なお、重要なのは、ゴミを減らすことはもとより、食料自給率が41%と、多くの食料を海外に依存している日本にとっては、食品の無駄をなくすことであリ、食品廃棄物の発生抑制とリサイクルの推進のためには、国民一体の、総合的、弾力的な取り組みが必要である。
☆改正リサイクル法☆
環境の世紀といわれる21世紀に向けて、良好な環境の維持と持続的な経済成長を両立させるためには、現在の大量生産・大量消費・大量廃棄の使い捨ての社会(経済システム)から、環境制約や資源制約への対応を経済活動のあらゆる面に取り入れた新たな「循環型社会(経済システム)」の構築が急務である。
そのための動きの一つとして、01年4月1日から施行されたのが、@事業者による製品の回収・リサイクルの実施などリサイクル対策を強化するとともに、A自動車、パソコン、大型家具、ガス・石油機器、パチンコ台、家電等の製品の省資源化・長寿命化等による廃棄物の発生抑制(リデュース)対策やB自動車、パソコン、複写機、パチンコ台等から回収した製品からの部品等の再使用(リュース)対策を新たに講じることにより、循環型経済システムの構築を目指す「資源の有効な利用の促進に関する法律(改正リサイクル法)」である。
なお同法は、工場等で発生するスラグ(金属製錬の際、溶融した金属から分離して浮かび上がるかす)、汚泥等の副産物を削減するため、鉄鋼業、紙・パルプ製造業、化学工業、非鉄金属製造業等の事業者が副産物の利用を促進し、計画的にリサイクルを行なうことも義務づけている。
☆DV防止法(配偶者暴力防止・被害者保護法)☆
配偶者間の暴力はこれまで単なる「夫婦げんか」「痴話げんか」として扱われがちで、法律は家庭に入らず」「民事不介入」といったキーワードにもみられるように、警察などの介入が難しく、その陰で深刻な事態を招いていた。警察庁によると、00年の夫から妻への暴力の検挙件数は、殺人134件、傷害838件、暴力124件で、合計では99年の2倍近くに増えた。また、厚生労働省によると、99年度に全国の婦人相談所に一時保護された約3,500件のうち、42%が夫の暴力・酒乱によるもの(
こうした状況の是正を目指して参院の超党派議員による「女性に対する暴力に関するプロジェクトチーム」などが01年3月30日、配偶者による暴力(ドメスティック・バイオレンス=DV)防止・被害者保護法案を発表、議員立法(⇔内閣立法)として4月2日に提出していた法律案がスピード審議で01年4月6日に成立し、01年10月から施行されることになった。
同法は、暴力をふるう配偶者が被害者に半年間近づくことを禁じるなどの「保護命令」を地方裁判所が出せるのが特徴で、被害者からの申し立てには「速やか」な裁判を義務づけ、違反者には1年以下の懲役か100万円以下の罰金が科せられる。また国と地方自治体のDV防止義務を定めたほか、DV発見者にも、都道府県が設けるDV相談支援センターか警察官に通報する努力義務を課している。さらにその適用対象は、夫婦に限られず、同居などで事実上の婚姻関係にある男女や、離婚後もDVのおそれがある男女も含まれる。
ただ、社会問題として注目されるドメスティック・バイオレンス(DV)は配偶者や恋人など広くパートナーからの暴力を意味するが、同法では恋人からの暴力は対象外とし、通常の刑法やストーカー規制法での対応にゆだねた⇒児童虐待防止法。
なお、05年1年間に全国の警察が相談や被害届を受けるなどして認知したドメスティックバイオレンス(DV、配偶者などからの暴力)は、04年に比べ17.2%増の1万6,888件で、01年のドメスティックバイオレンス防止法施行以来、最も多かった(警察庁06年3月9日発表)。DV防止法に基づく裁判所の保護命令の通知は04年比22.8%増の2178件。保護命令違反の摘発も同28.1%増の73件で、いずれも過去最多。警察庁は04年12月の法改正で、裁判所の保護命令による保護の対象が従来の配偶者(事実婚のパートナーも含む)に加えて離婚した相手や子供にまで拡大され、認知件数にカウントされたためとみている。まとめによると、認知件数全体のうち、同法以外の法令による摘発は前年比25.0%増の1367件。殺人・殺人未遂は同16.0%増の87件だった。被害者と加害者の関係をみると、配偶者間の暴力が1万4752件と大半を占めたが、離婚した元配偶者間のケースも2136件に上った。被害者の97.6%は女性。年齢別では30代の被害が全体の37.3%で最も多く、20代が21.4%、40代が20.2%で続いた。加害者も30代が33.2%で最多。以下、40代、20代の順だった。
DV防止法改正(2004年6月2日公布 2004年12月2日施行)
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律)が、2001年10月の施行後、3年間の運用を踏まえ、04年に改正された。
主な改正点は下記のとおり。
@『配偶者からの暴力』の定義の拡大
現行法は、「身体に対する暴力」に限られていたが、今回の改正では、「身体に対する暴力に順ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」をも含めることになり、態度や言葉での精神的暴力も含まれことになった。但し、保護命令の対象になる暴力は身体的暴力にかぎられます。
A保護命令制度の拡充
保護命令には、被害者に近づくことを禁止する『近接禁止命令』と住居から出て行くように命じる『退去命令』があるが、その内容が次のように改正された。
(1)既に離婚が成立している元配偶者からの暴力に対しても保護命令が認められる。
(2)被害者の他に、被害者と同居している子どもを対象に近接禁止命令が認められる。
(3)退去命令は、住居からの退去のみならず、住居付近のはいかいの禁止も認められる。
(4)退去命令の期間が、2週間から2ヶ月間に拡大された。
B被害者の自立支援の明確化等
都道府県の責務として、配偶者暴力相談支援センターの設置が義務付けられていますが、改正法はさらに、自立支援のための基本計画を定めることを義務付けた。また、町村の施設も配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすことができるようになった。
☆公益法人☆
公共の利益を目的とする非営利に法人(社会生活のうえで、権利義務の独立した主体と認められた組織体を法人といい、民法、その他の法律によって設立される)で、営利目的の法人と区別し、公益法人と呼んでいる。主に教育、文化、体育及び産業振興などの分野に多くみられる。
公益法人には、公益社団法人(一定の目的をもって結合した人の集合に法人格を認めたもので構成員の意思で活動する)、財団法人(一定の目的に捧げられた財産の集合に法人格を認めたもので、設立者の定めた目的に従って財産を運用される)の2種類があり、いずれも税制上、優遇されている。しかし公益法人の中には、税制の優遇を受けながら、本来の公益活動をしていないものがあり、問題となっている。
公益社団法人(営利社団法人としては、商法に基づいて設立される株式会社がその代表である)は、民法に基づいて設立される他、現在では、放送法(「NHK」)や日本赤十字社法(「日赤」)等の特別法の基づいて設立されることが多い。財団法人は公益法人しかなく、民法のほか、学校法人法、宗教法人法などの特別法に基づいて設立される。
いずれも国や都道府県の許可を得て設立されるが、99年10月時点で、国が所管する公益法人は6,879法人であるが、そのうち約1,000の法人が国から検査や講習などの業務委託や補助金を受ける「行政委託型」法人で、所管省庁の高級官僚の天下り先になっており、また民間企業を圧迫するとか、補助金の無駄遣いとかの批判を受けている(都道府県所管は1万9,570法人)。
こうした公益法人の改革は、政府の行政改革の柱の一つであるが、政府は、01年4月13日に、行政委託型法人に関し、委託業務の民間開放や補助金の適否の判断基準策定などを盛り込んだ改革指針が公表した。
☆「JAS法」☆(Japanese Agricultural Standards)
消費者向けのすべての飲食料品に対して、食品の規格や表示義務について定めた正式名が「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」を一般にJAS法という。食品の表示制度を充実強化する目的から、品質表示基準を定めたもので、品質の保たれる期間が5日を越えるものに表示される「賞味期限」や、5日以内の「消費期限」の表示で消費者にはなじみがあるが、その他、生鮮食料品については国内産は原産地(県名)表示、加工食品については原材料表示、輸入品については国名表示、有機農産物については農薬と化学肥料を3年以上使っていない農地で栽培する等その規格が義務付けられている。また偽物が横行している「黒豚」はバークシャー純粋種のみを対象とし、鶏卵は殻付き卵の消費期限(または品質保持期限)の表示が義務づけられている。
01年4月に施行された改正JAS法では、コメについて精米表示が完全実施され、さらに精米に関して産地・品種・産年などの表示を行う場合には、第三者による認証が必要となった。
さらに遺伝子組み換え技術を利用した大豆・トウモロコシ・じゃがいもなどの農産物についても表示が義務付けられ、これらによって加工された豆腐や納豆などの食品にもその旨の表示をしなければならなくなった。
☆重婚☆
重婚 とは、配偶者のある者が重ねて婚姻すること(二重結婚)で、民法において禁止され(民法第732条)、刑法上は重婚罪として処罰される(第184条 配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、2年以下の懲役に処する。その相手方となって婚姻をした者も、同様とする)。一夫一婦婚制度の当然の帰結であるが、ここでいう配偶者とは、法律上の、つまり婚姻届のある配偶者である。つまり法律上の配偶者がある者は、重ねて法律上の配偶者をもち得ないわけであるが、その結果として、法律上の配偶者でなければ、重婚にはならないことになる。
たとえば、いわゆる内縁の配偶者ある者が、他の異性と婚姻すること、あるいはその逆に、法律上の配偶者ある者が、他の異性と内縁関係を結ぶことは、重婚とはならない。かかる関係を特に「重婚的内縁」という。
重婚罪が成立するのは、結婚している者(婚姻届けを提出している者)が、新たに結婚する(婚姻届を出して受理された)場合である。したがって、単なる愛人関係や内縁関係の場合には重婚罪は成立しない。
なお重婚は、二重の婚姻届が誤って受理された場合、協議離婚後に再婚したが、その協議離婚が無効な場合、あるいは詐欺・強迫等を理由に取り消された場合、失踪宣告後、悪意の生存配偶者(失踪宣告が事実に反することを知っていた配偶者)が再婚した後、その失踪宣告が取り消された場合等を原因として生じる。ただ実際、刑事訴追はほとんどなく事実上実益の乏しいものになっている。
☆ノーアクションレター制度☆
民間企業などが予定している事業内容が法令に触れないかどうかを事前に行政機関に確認できる手続きで、企業などの照会に応じて法令解釈を回答する制度(「法令適用事前確認手続き」)をいう。行政の透明性を高めることが最大の目的であるが、01年3月に政府の統一指針が定められ、01年6月1日から経済産業省が全省庁のトップを切ってサービスを開始した。同省のそれは、原則として同省が所管するすべての法令を対象とするなど、統一指針より対象を拡大して実施することに特色がある。
具体的手続きは、先ず企業側が、始めようとする事業の内容を文書などで示し、確認したい法令を明確にして同省の照会窓口に問い合わせる。受けた同省は原則として30日以内に企業に文書で回答し、回答から30日以内に照会内容をインターネットなどで公表するというものである。
☆連邦ビル爆破事件(米;連邦死刑執行)☆
史上最悪に事件といわれた米オクラホマシティー連邦ビル爆破事件で主犯とされたティモシー・マクベイ死刑囚(33歳)の刑が01年6月11日朝(現地時間午前7時{日本時間午後9時}、インディアナ州テレホート刑務所で事件の遺族や生存者10人と代表取材の記者10人が立ち会うなか、死刑台で薬物が右脚に注射され執行された。薬物は3種類で、最初に塩化ペントサルの注射によって意識不明となり、臭化パンクロニウムによって呼吸が止められ、塩化カリウムによって心臓が止められた(薬物が体内に注入されるにつれ、目が大きく見開かれ、唇からは硬直が取れ、体全体が除々に弛緩していき、最後には、青白かった肌が黄色っぽい色に変わり、目を大きく見開いたまま死亡した)。 死刑に使用された事件の現場であるオクラホマシティーでも、遺族ら232人が有線テレビの中継でこれを見たが、CBSテレビのピッツ記者は「マクベイは目を開けたまま死んだ。記者や遺族の一人一人と意識的に目を合わせようとしていた」と語った。
米国内の死刑は最高裁の容認を経て77年に復活後、一部州政府が行っているが、連邦政府による死刑執行は38年ぶりで、死刑制度廃止を唱える欧州連合(EU)諸国からの批判が予想される。
なお、オクラホマシティー連邦ビル爆破事件は95年4月19日午前9時2分に発生、子ども19人を含む168人が死亡、500人以上が重軽傷を負った。共犯者2人は終身刑と禁固12年の刑でそれぞれ服役中だが、再審を請求している。
マクベイ死刑囚は連邦ビル爆破の動機として、93年4月19日にテキサス州ウェイコで発生したダビディアン事件を挙げ、「連邦政府の市民に対する横暴な国家権力の行使」を許せないとして、同事件が起こった日と示し合わせ、連邦ビルを爆破したと証言している。同事件は当初、たてこもりを続けていたカルト集団「ブランチ・ダビディアン」の信者らが火を放ち、集団自殺を図ったとされていたが、目撃者らの証言から、内部に踏みこんだ米連邦捜査局(FBI)の捜査官が火を放ち、女性や子供を含む約80人を殺害したのではないかとの疑惑が浮上している。
マクベイ死刑囚は湾岸戦争に従軍した後、極右的な反政府思想に目覚め、無差別テロを企てて連邦政府ビルを爆破。公判でも政府権力との対決姿勢を示したが、「命を落とさざるを得なかった人々に申し訳なく思う」とする謝罪の手紙をごく最近、出身地ニューヨークの地方紙に送り、6月10日付で掲載された。
またマクベイ死刑囚に対する死刑執行は01年5月16日に予定されていたが、死刑執行の4日前になって、FBIが裁判時に3,100ページにのぼる捜査メモやビデオテープなどの証拠を提出していなかったことが明るみになり、これを受け、アシュクロフト司法長官が「全ての人間に公正な裁判を受ける権利が保障されなくてはならない」として、死刑執行は6月11日に延期していた。その後、再び未提出書類が発見され、マクベイ死刑囚の弁護団は計4,400ページの書類を含む証拠が提出されなかったことは「法廷に関する欺瞞(ぎまん)行為」と批判。また、証拠不十分だったために、同死刑囚の弁護を適切にできなかったと主張し、5月31日、死刑の再延期を要求、マクベイ死刑囚自身もまた、「自らが行動を起さない限り、司法省やFBIが責任を果たさない」として、死刑執行の再延期の申し立てを行ったが、連邦判事は01年6月6日、「マクベイ死刑囚の事件への関与は明らかで、新たに発見された証拠からマクベイ死刑囚の有罪は覆らない」として、死刑再延期の申し立てを棄却した。弁護団は6月7日に控訴したが棄却され、マクベイ死刑囚は連邦最高裁へ上告をせず、死刑執行が6月11日に行われた==⇒死刑制度
☆公序良俗(こうじょりょうぞく)☆
「公の秩序、善良の風俗」の略で、「公の秩序」は国家社会の一般的利益ないし秩序を、「善良の風俗」は社会の一般的道徳観念を意味するが、一般に両者はあわせて、法の理念に潜在している根本的な原理を示す意味に理解されている(公共の福祉に通ずるものがある)。すなわち、法律生活の具体的妥当性を重んじ現代社会では、一般の道徳的規範による規律が強調されなければならないが、公序良俗理念は、全体として行為の社会的妥当性を示す基準とされ、特に私法関係における最高原則となっている。例えば公序良俗に反する事項を目的とする法律行為は無効であり(民法90条)、外国法によるべき場合においても、その規定が公序良俗に反するときはその規定を適用しないこととしている(法例30条)。
なお、具体的にある行為が公序良俗に反するか否かは、社会の慣行と道徳観念によって決定されるべきとされているが、判例によってその例を認識できる。例えばサラ金等の暴利行為や結婚退職制や女子若年定年制等の非合理な女子差別等は重要なものだが、このほか人身売買・芸娼妓契約なども公序良俗違反とされた。
☆公共の福祉☆
広い意味では、個々の人間の個別的利益を超えた公共的利益、あるいは社会全体の利益または幸福(社会一般に共通する幸福や利益)をいう。歴史的には、17世紀の警察国家における公共の福祉のように、国民の権利・自由を外部から制約する全体を部分に優越させる超個人主義的価値観念に基づく思想と、例えばベンタムの「最大多数の最大幸福」の思想による近代個人主義に基づくものとがある。
公共の福祉は、「個人の利益や権利に対立ないしは矛盾する場合があり、相互の調和が問題とされる」という、公序良俗や信義誠実に原則、あるいは権利濫用の禁止の原則等と同様、抽象的な一般概念を取り入れた融通性のある法規(いわゆる一般条項)であって、その具体的内容については、解釈適用する者の考え方に大きく左右されるのが現実である。特に価値観が対立する事項に実質的かつ客観的に正当性をもって機能することができるかどうかきわめて疑問とされている。
なお、日本国憲法は、12・13・22・29条の各条項で公共の福祉を使用しているが、その概念をめぐっては、それが基本的人権の制限基準となる否か、またかりにそうであっても、その具体的内容は何かについて解釈上争いがある。
行為者の属する職業や社会的地位等に応じて普通に要求される注意義務。民事上の過失責任の前提となる注意(民法298・350・400・644・671・852・869条等)義務の程度を示す概念で、「善良な管理者の注意義務」や「善管注意」ともいう。すなわち会社の社長等、一定の職業人としての通常の注意能力を有する者が、その場合の事情に応じて当然に有していると思われる程度の注意で、ローマ法の「善良な家父〔かふ〕の注意」から伝来した用語である。どの程度の注意義務が法律上もとめ求められるかについて民法は、善良な管理者の注意を原則的標準とし、特に注意義務を軽減する場合はその人の具体的な注意能力を〔自分のためにするのと同等の注意〕を標準とする。なおドイツ民法では、「取引上必要とされる注意」と表現されている。
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民法 第298条 @ 留置権者ハ善良ナル管理者ノ注意ヲ以テ留置物ヲ占有スルコトヲ要ス A 留置権者ハ債務者ノ承諾ナクシテ留置物ノ使用若クハ賃貸ヲ為シ又ハ之ヲ担保ニ供スルコトヲ得ス 但其物ノ保存ニ必要ナル使用ヲ為スハ此限ニ在ラス B 留置権者カ前2項ノ規定ニ違反シタルトキハ債務者ハ留置権ノ消滅ヲ請求スルコトヲ得 第350条 第296条乃至第300条及ヒ第304条ノ規定ハ質権ニ之ヲ準用ス 第400条 債権ノ目的カ特定物ノ引渡ナルトキハ債務者ハ其引渡ヲ為スマテ善良ナル管理者ノ注意ヲ以テ其物ヲ保存スルコトヲ要ス 第644条 受任者ハ委任ノ本旨ニ従ヒ善良ナル管理者ノ注意ヲ以テ委任事務ヲ処理スル義務ヲ負フ 第671条 組合ノ業務ヲ執行スル組合員ニハ第644条乃至第650条ノ規定ヲ準用ス |
労働基準法によれば、企業は30日前に予告すれば従業員を解雇が可能と規定する(第20条)。しかし、それは同法に違反しない(刑事罰を科せられない)というだけで、実際は、過去の判例で、「(1)人員削減の必要性がある (2)解雇を回避する余地がない (3)解雇対象者の選定が客観的・合理的である (4)労使協議など妥当な手続きを踏んでいる」との4条件を満たす必要があるとされている。
保証(保釈)金の納付を条件に、裁判所が被告人の勾留(こうりゅう)の執行を停止する(未決勾留中の被告人を釈放)することをいう(刑事訴訟法88条以下)。この制度は、有罪判決が下されるまでは被告人は無罪として取り扱われるという刑事裁判(「推定無罪の原則」)の鉄則から導き出されるもの、逃亡や証拠隠滅の心配がなければ、保釈金を担保にして被告人の身柄を自由にするという発想から生まれたものである。
すなわち、勾留されている被告人またはその弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族もしくは兄弟姉妹は、保釈の請求をすることができる(同法88条)のである。この場合裁判所は、重大犯罪(被告人が、〔1〕死刑または無期もしくは短期1年以上の懲役もしくは禁固にあたる罪を犯したものであるとき、〔2〕前に死刑または無期もしくは長期10年を超える懲役もしくは禁固にあたる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき、〔3〕常習として長期3年以上の懲役または禁固にあたる罪を犯したもの)や証拠隠滅のおそれがある場合、あるいは被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者もしくはその親族の身体もしくは財産に害を加えまたはこれらの者を畏怖(いふ)させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき、被告人の氏名または住居がわからないとき(同法89条)などを除いて、請求があればこれを認めなければならない(権利〈必要的〉保釈〈刑訴法89条〉)が、裁判所が職権で行う(「裁量的保釈」)こともある。
保釈が認められると保証金を裁判所に納める。この保証金のことを保釈金といい、保釈金は刑が確定すれば(有罪・無罪にかかわらず)返還されるが、途中で、逃亡等をすれば、没収される。保釈中は通勤や通学など通常の社会生活を送ることができる。
保釈金の額についての規定はなく、裁判官が被告人の犯罪の性質や経済状況を考慮して決定されるが、額の交渉するのは弁護士で、返還も弁護士にされるから、事実上この保釈金は弁護士から見ると弁護料の担保になっている。
03年8月、衆議院議員鈴木宗男被告は、02年6月の逮捕から436日ぶりに、5,000万円の保釈金の納付を条件で保釈された(「証拠隠滅の恐れがある」と同地裁に判断されたため、戦後逮捕された衆院議員で最長の拘置所暮らしとなった)。
また、東京地裁は05年3月24日、西武鉄道株事件をめぐる証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載、インサイダー取引)の罪で起訴された筆頭株主・コクドの前会長堤義明被告(70)の保釈を保釈保証金1億円で認める決定をした。前会長は同日午後、未決囚(刑が確定するまで、裁判所への出廷確保または証拠の隠滅防止のため拘置監に拘禁されている者)専門の拘置所である東京・葛飾区小菅(こすげ=通称「コスゲカンゴク」。東武伊勢崎線小菅駅のまん前の21万uを占める国内最大の監獄)の東京拘置所を出た。
これまでの保釈金の最高額は、国産牛肉買い上げ事業をめぐる牛肉偽装事件で、詐欺や補助金適正化法違反などの罪に問われた食肉卸大手「ハンナン」元会長・浅田満被告(66)に対する04年12月21日に大阪地裁が決定した20億円である。
07年7月19日午後、東京地裁は午前中の公判で証券取引法違反(インサイダー取引=内部取引)の罪で懲役2年、罰金300万円の実刑判決(追徴金《没収できる物が没収できないとき、没収に代わり、その物の価額の納付を金銭で強制する処分。没収と異なり、刑そのものではない。犯罪による不法な利益を犯人に保持させないために、刑法19条1項3号・4号の趣旨を徹底させることを目的としている=刑法19条の2》は、検察側が求めていた通り、インサイダー事件での過去最高額を大きく超える約11億4900万円。また、同じ罪に問われたファンドの投資顧問会社「MACアセットマネジメント」に対しては求刑通り罰金3億円を言い渡した)を受けた村上ファンド前代表・村上世彰(よしあき)被告(47。控訴)の再保釈を認める決定をしたが、そのときの保釈保証金は7億円で、前代表側は即日納付した。このうち5億円は前回の保釈時に納付した分を転用した。
05年4月1日、大麻取締法違反の罪で起訴されていた東京都内の男性被告について、最高裁判所が被告人の大学受験を理由に保釈を許可する決定を出した。受験が保釈許可の理由となることは珍しいという。
なお、起訴後も拘置が続いた被告の中で、保釈された人の割合を保釈率というが、それは、72年の約58%をピークに減少を続け、ここ数年は13〜14%で推移している。一方、78年まで90%を超えていた保釈請求率も年々低下し、現在は25%前後。保釈請求を受けた裁判所が保釈を認める割合は65年以降、毎年ほぼ50%台となっているが、裁判官からは「裁判所の基準が厳格化しすぎているので見直す必要がある」との意見も出ている。
☆人質司法☆
刑事事件で起訴された被告が否認している場合に裁判所が保釈を認めないことを、俗に「人質司法」(すぐに逮捕・勾留という身柄拘束を行い、自白するまで釈放しない〔保釈を認めない〕という捜査手法を批判する言葉。これによって、早く釈放されたいが故に、事実がないのに又は事実を曲げて警察や検察官の言いなりに事実を認めた事例はかなりの数にのぼるといわれている=⇒痴漢冤罪)という。
日本弁護士連合会は07年4月から、釧路、青森、群馬、愛知、兵庫、岡山、徳島、佐賀の全国8カ所の裁判所で一斉に保釈請求する運動に乗り出した。請求が却下された場合は準抗告・抗告して徹底的に争うよう求め、保釈が認められなかった理由を調査、結果は今秋にもまとめ公表する。保釈について、刑事訴訟法は被告の権利と位置づけているが、否認や黙秘をしている場合は「罪証隠滅を疑う理由がある」との刑訴法の例外規定を根拠に、裁判所が請求を却下することが多い。
☆恩赦☆
国家元首の権限によって、確定した刑の全部または一部(刑罰権)を消滅、または軽減させ、あるいは公訴権を消滅させること。日本では、内閣が決定し、天皇の認証により行うが、恩赦法では、大赦(たいしゃ=政令〈内閣が制定する命令。憲法および法律の実施に必要な細則を定めるものと、法律の委任に基づくものとがある〉で定めた罪について、有罪の言い渡しの効力および公訴権を消滅させること。特定の者に限らず、有罪の言い渡し受けたすべての者と、有罪の言い渡しを受けない者にも及ぶ点で特赦と異なる)・特赦(とくしゃ=中央更生保護審査会の申出があった有罪の言い渡しを受けた特定の者に対して、その効力を失わせること)・減刑(中央更生保護審査会の申出があった有罪の言い渡しを受けた特定の者に対して、刑を軽くすること)と刑の執行の免除(中央更生保護審査会の申出があった有罪の言い渡しを受けた特定の者に対して、刑罰の執行を免除すること)および復権(中央更生保護審査会の申出があった特定の者に対して、刑の言い渡しによって喪失し、または停止された資格や権利を回復させること)の5種がある。
現憲法下での恩赦は、天皇陛下の即位(90年)や皇太子ご夫妻のご成婚(93年)の際など過去9回行われ、皇室関連以外では、72年の沖縄の本土復帰時に実施された。また、1933〈昭和8〉年に現在の天皇陛下が誕生された時には恩赦が実施されたが、皇太子の子どもが生まれた際に恩赦を行ったことはなく、01年の皇太子妃雅子さん出産時も、先例に従い実施されなかった。
なお、奈良・平安時代には、天皇の権限で慶事(祝い事)や凶事(不幸な出来事)に際して行われた。
地方自治体の個別政策の賛否を、地方自治体の住民に直接問う制度で、憲法、地方自治法が基本とする間接民主制(代議制)を補完する直接民主制の手法の一つとされている。
地方自治制度が確立されているアメリカの州では、公職者の罷免を決めるリコール投票、州法などの制定・改廃の可否を決めるイニシアチブ投票、議会が可決した問題の可否を決めるレファレンダム投票などがある。
日本では、憲法と地方自治法で、特定の地方自治体にのみ適用される「地方自治特別法」制定と、直接請求による議会の解散、議員・首長の解職の2つの場合に住民投票の実施が規定されているが、地方自治体の個別政策の是非を問う投票制度は確立されていない。
ただ憲法94条、地方自治法14条(「普通地方公共団体は、法令に違反しない限りにおいて第2条第2項〈普通地方公共団体は、地域における事務及びその他の事務で法律又はこれに基づく政令により処理することとされるものを処理する〉」の事務に関し、条例を制定することができる)により、法律に反しない限り条例制定ができることから、これを根拠に96年、
このように現在の日本において地方自治体は、投票を行うための条例を住民の直接請求で制定して実施することになるが、原発や基地問題、あるいはダム建設等の国の基本政策やその影響が広域な範囲にまたがり、一つの自治体単独で決められない課題に対しては、「住民投票になじまない」との意見もある。
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☆ 住民投票資格を18歳以上に 住民投票への参加資格を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げ、同市に3カ月以上住む18歳以上の日本国籍を持つすべての市民(受刑者らも含む)と永住外国人に認めた住民投票条例改正案が02年6月24日、 なお条例は、「市政の重要事項」について有権者の3分の1以上の署名を集めれば、議会の議決を必要とせずに住民投票が実施される「常設型」である。 ☆ ☆ 地方自治法によると、首長に条例制定を求めるためには有権者の2%以上の署名が必要であるが、03年3月末現在全国1位の高率は、01年11月の |
証券会社の者・株式等の有価証券の発行会社の役職員・大株主や、これらの会社関係者から重要事実の伝達を受けた者など、証券の投資判断に影響を及ぼす重要な未公開の内部情報に接する立場にある者が、それが公表される前にその立場を利用して知った情報をもとに取引することをインサイダー(内部者)取引という。証券取引法(証取法)は、売買取引の公正と一般の投資者保護し、より健全で公正な証券市場を確立する観点からインサイダー取引を不公正な証券取引として1988年の法改正でこれを規制した。これに違反してインサイダー取引が行われた場合、3年以下の懲役、または300万円以下の罰金または併科される。
国や地方自治体、裁判所等の官公庁が実施する工事の競争入札に関して、偽計または威力を使って入札価格の適正な形成を妨害することによって成立する罪(競売等妨害罪〈刑法96条の3〉)。資本主義経済社会の根幹原則である公正な自由市場(競争)を確保することと行政、すなわち納税者の利益を保護する観点をから、このような価格形成の適正化を妨害する行為を公務の執行を妨害する類の犯罪として処罰したのである。
これに違反した場合は、2年以下の懲役または250万円以下の罰金となる。
また、入札に参加する複数の業者が事前に入札価格を打ち合わせて、本命業者をあらかじめ決めておくいわゆる「談合」も処罰の対象となる⇒水道事業の入札妨害事件。
☆譲渡担保契約☆
担保(債務の本旨に従った履行がない場合【債務不履行の際】に債務の弁済(べんさい=債務者が債務の内容である給付を実現し債務を消滅させること。つまり借りたものを返すこと。返済)を確保する手段(かた。保証)として、あらかじめ債権者に提供しておくもので、質権・抵当権などの物的担保と保証人などの人的担保がある)となる物の所有権自体を債権者に譲渡し、一定の期間内に弁済すればこれを返還させるという担保契約を譲渡担保契約いう。
民法は、物の所有権は移さずにこれを担保とする制限物権としての担保の制度(質・抵当)しか認めていないが、実際の経済(取引)界で広く行われ、判例もこれを認めた(判例法上の制度)。
現実に行われるのは、たとえば、1千万円の運転資金を借り入れる必要がある経営者(債務者)は、銀行や貸金業者(債権者)と1千万円の消費貸借契約を結ぶと同時に、自己が所有する土地等をその担保のために債権者に譲渡した上で、その土地等を無償で借り入れる契約を締結、債務者が一定期間内に弁済(返済)すれば土地等の所有権は返還される形である。
譲渡担保契約の目的物は不動産のほか、動産でもよい。その利点は、たとえば質権設定の場合のように目的物を債権者に渡すことなく、つまり、目的物である不動産や動産を引き続き占有したまま(自己の手元に置いたまま。すなわち事実上所有したまま)担保にできる点にある。
譲渡担保契約については、所有権移転という形式よりは担保目的という実質を重視し、できるだけ制限物権としての担保権に近い取扱いをするのが判例の態度である。
その結果、債務が弁済されない場合で、目的物は終局的に債権者の所有となるが、しかし債権者には、目的物を換価(かんか=金銭にかえること)または評価し、残額があれば債務者に返還する清算義務が生じることとなる。
通常、目的物の実際の評価よりかなり低い評価で消費貸借契約が締結されるところから、精算されないと、債権者等の銀行や貸金業者は転売等で大きな利益を得ることが可能で、事実上、利息制限法を空文化させるばかりか、無秩序な貸借を可能にする結果ともなるからである。
なお、担保の目的物を売却し、必要な資金を売却代金という形で調達し、後日この目的物を買い戻すという「売渡担保」も、実質的には譲渡担保と同じである。
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