大正生まれ

 

1990年代、酒場で静かに流行(はや)った歌

 

一番

 

 大正生まれの俺(おれ)たちは/明治の親父(おやじ)に育てられ/忠君愛国そのままに/お国のために働いて/みんなのために死んでいきゃ/日本男子の本懐と/覚悟は決めていた/なあお前

 

備考;忠君愛国(ちゅうくんあいこく=君主に忠義を尽くし、祖国を愛すること)

    本懐ほんかい=本来の望み。本望。本意)

二番

 

 大正生まれの青春は/すべて戦争(いくさ)のただなかで/戦い毎(ごと)の尖兵(せんぺい)は/みな大正の俺たちだ/終戦迎えたその時は/西に東に駆けまわり/苦しかったぞ/なあお前

 

備考;尖兵(せんぺい=軍隊の移動の際、敵軍に近い所で警戒・探索などにあたる兵隊。先兵)

 

三番

 

4番は60歳を超して可愛い孫もいるけれどまだまだがんばらなくちゃと歌う。

 

岩波ブックレット「戦後意識の変貌」より

 

 

 

昭6生まれ

 

カネボウ元社長故永田正夫氏の「お別れの会」で、永田氏の同窓の友人が弔辞で朗じた歌

 

一番

 

銃後の守りの俺(おれ)たちは/明治の親父(おやじ)に育てられ/忠君愛国そのままに/お国のために働いて/みんなのために死んでいきゃ/日本男子の本懐と/覚悟は決めていた/なあお前と変わっている。

 

二番

 

昭6生まれの俺たちは/敗戦ショックの打撃受け/教育改革ただなかで/新制高校大学と/ろくに授業も受けられず/バイト見つけに駆け回り/空(むな)しかったな/なあお前

 

三番

 

 昭6生まれの俺たちは/学校出たら就職難/やっと見つけた職場では/企業戦士と煽(おだ)てられ/経済大国建設に/ただがむしゃらに50年/そろそろ遊ぶか/なあお前

 

(04年3月9日付『朝日新聞』―山中氏の死と「大正生まれ」の歌 早野透(ポリティカにっぽん)

 

 

昭和の終わり

 

昭和末期の俺たちは/大学改革ただなかで/大学4年をのうのうと/ろくに勉強しないまま/バイト・バイトに明け暮れて/平成不況の打撃受け/挙げ句の果てのフリーター/空(むな)しかったな/なあお前

 

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