各国の仕組み

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イギリスの仕組み

アメリカの仕組み

ドイツの仕組み

フランスの仕組み

中国の仕組み

 

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イギリスの仕組み

 

不文法の国のイギリスに成分(議会が制定し、文章化された)憲法はなく、民主主義(民主政治)確立過程でつくられたマグナ−カルタ(1215年)・権利請願(1628年)・権利事典(1689年)等の文書や王位継承法(1701年)、それに以下の確立された憲法に関する慣習や下院の優越性を認めた議会法(1911年)・代議員法(1949年)はじめとする400を越える議会が制定した法(制定法)などと、多数の慣習法や判例法などがあわさって、実質的な憲法となっている。

確立された憲法に関する慣習

(1)下院において投票に敗れた内閣は、原則として総辞職しなければならない。

(2)重要問題で議会において敗れた内閣は、議会を解散することができる。

(3)総選挙において敗北した内閣は、総辞職しなければならない。かつ2度続けづけて議会を解散することはできない。

(4)内閣は一般事項について議会に対し、連帯して(一体として)責任を持たなければならない。

(5)内閣は、閣僚の何人かの進言によって国王が行う任命について責任を負わなければならない。

(6)下院で多数の議席を占拠する政党は、その期間中、そのリーダーを政権につける権利を有する。

(7)それらのリーダーのうち、最も影響力を持つものが首相、すなわち内閣の首班となる。

(8)内閣は、事前の議会の承認なくして条約は締結することができるが、議会の承認を受けられないような条約は締結してはならない。

(9)国の外交政策、宣戦布告および平和の約定は、内閣の権限であるが、議会の両院あるいは、両院の意思の異なる場合には下院の意向に従わなければならない。

10)議会は、少なくとも毎年召集される。(The Laws of the Constitution1885Dicey

 それらによると、イギリスの政治に仕組みは以下のようになる。

 

国王

建前上は国の元首にして最高権力者であるが、長い歴史の中で「議会の中の王」といわれるように、「君臨すれども統治せず」との政治構造が確立されており、各種の任命権は持つが、政治的には形式的存在であり、実質的な権力は保有しないし、実質的な責任もない。

 

議会(イギリス議会は「議会制度の母といわれる)

議会は、上院(貴族院)と下院(庶民院)から構成される。上院は、世襲貴族・生涯貴族や聖職者などの非民選議員で組織され、下院は国民から選出される。こうしたことから当然のことであるが、上院は政治的には形骸化した形式的存在で、1688年の名誉革命以来、下院優越の原則が確立されている。その下院は2大政党制が維持され、第2次世界大戦後は労働党と保守党が交代しながら政権を担当している。 なお、議会は裁判所に違憲立法審査権がないこととも相俟って、「男を女に、女を男にする以外、何事もできる」といわれるように絶対的権限を有する、文字通りの「国権の最高機関」である。また、議会の議事運営には、討論と説得の伝統(クエスチョン−タイム=党首討論)があり、また野党が「影の内閣=Shadow Cabinet」をつくり政権担当に備えている。

 

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イギリス議会

イギリスの議会(House of Parliament)

建物は1099年ウイリアム2世時代のテムズ川のほとりに建てられたウエストミンスター宮殿。右の時計塔は“ビック・ベン” Big Ben=塔上の大時鐘〔じしょう=時刻を知らせる鐘)と呼ばれている。

下院の議場は長方形で、与野党の相対立する5列ずつ長い椅子が並び、会話風の話ができるレイアウトになっている。

議員は高い壇上から演説する必要がない。

ただし、議員全員が座る座席はない。

 

内閣

形式的には、国王の諮問機関である枢密院が行政府の最高機関として君臨しているが、事実上の最高行政機関は内閣である。下院に議席を有する下院の多数党の党首が下院で選出され、選出された首相が、原則として上下両院の議員の中から閣僚を選任し、閣僚は全員枢密顧問官を)兼務する)。内閣は連帯して議会に責任を負い、下院が内閣不信任決議をした場合には、総辞職するか下院を解散して国民に信を問うというシステム(議院内閣制)となっている。

なお、伝統的な法制上からイギリスの内閣は枢密院(Privy Counsil)内部の大臣(Minister)が集まる小部屋(Cabinet)をいい、首相は、正式には第一大蔵卿(きょう=First Lord of Treasury)といい、首相(Prime Minister)は通称である。

 

裁判所

第1審は各州の裁判所(ロンドンは中央裁判所)、第2審は高等法院や控訴院といい、軽微な事件を審理するために各地に小裁判所が置かれている。最高法院は、上院で選出された7名の法律貴族(男爵=baron)が終審判事として、すべての最終上告審(裁判長は大法官=Justiciarという)を扱う。最高法院は上院におかれる。これは議会の前身である「王会」が司法的な機能も有していた歴史的経緯から派生しており、「法の支配」の母国であることから、裁判所の権威はきわめて高いが、違憲立法審査権はない。

 

イギリスの仕組み

 

 

☆アメリカの仕組み☆

 

 アメリカ合衆国を構成する50の州は、それぞれ独自の憲法と政治機構(国の仕組み)を持っているが、それらの州を統括する形で連邦の領域を超えた、国全体にかかわる問題を処理することに合衆国(連邦政府)の存在意義がある。

合衆国は、1776年7月4日に独立宣言が発せられ、1781年に13州を結ぶ「連邦規約」が成立、1787年5月にフィラデルフイアで憲法制定会議が開かれ、そこでマジソンが起草したバージニア案が草案として採択され、1788年に9州の承認を得て、前文の他7条(ArticIe)からなり、各条は、1〜10の節(Section)に分かれ、各節には数個の項(Item)から構成される合衆国憲法が発効したがある(なお、当当初の憲法には、権利章典か欠けていたので、1791年に第1条から第10条までが追加〔修正条項〕され、その後、今日まで多くの修正条項が加えられている。)。

 

大統領

大統領は、国の元首にして行政権の首長であり、また核兵器発射ボタンを持ち、世界最大の軍隊(合衆国陸・海・空及び海兵隊の4軍)の最高司令官であるとともに、1人で行政権のすべてを掌握する等、きわめて強力な権限を有しており、そのため、国民から直接選ばれることとも相まって、議会の信任に依存しない「強い大統領」といわれている。当然、大統領の下におかれる各省の長官は、大統領によって選任されるが、議会(上院)の同意が必要であり、任命された長官は議員を兼任することはできない

大統領は、4年ごとに行われる大統領選挙で国民から選出される。その選挙は、各州で、政党単位の選挙人団名簿に対して投票が行われ、州ごとに選ばれた大統領選挙人団(定員は上院議員と下院議員の合計数)による投票で過半数を得た者が大統領となる(そこで選出されない場合は下院が当選者を決定する)。任期は4年で2期まで(3選禁止)となっている。

 三権分立制が厳格に行われているアメリカにおいては、制度的には大統領と政府の高官には議会に出席する権限がなく、法律案も、議員が提出し、大統領には提出権がない。しかし実際は、予算や重要な法律案に関する大統領の政策は、大統領が議会に送る教書(Message)の中に盛られて議会に送られ(教書による立法勧告権)、議会においては、それを議員もしくは委員長提案として委員会に提案され、審議される仕組みになっている。また、審議の過程で大統領と政府の高官が議会に呼ばれ、また委員会の証人として発言を求められることが多く行われている。

 ところで法律は、議会の議決した法案に大統領が署名することよって発効するが、大統領には議会が可決した法律に異議を唱えて議会に再審議を請求することができる法案拒否権が与えられており、実際、レーガン大統領時代には予算拒否・法案拒否は毎年のように行われた(この場合でも議会が重ねて3分2以上の多数で再議決すれば議決は成立し、大統領は署名しなければならない)。

なお、大統領が欠けた場合は、1967年の憲法修正以後、副大統領が大統領に就任し、副大統領が欠けたときは以下、下院議長・上院議長の順に承継する。

 

連邦議会

連邦議会は、上下両院の2院構成で、下院は各州から人口に比例して選出された議員から、また上院は各州2名ずつ選出された議員からなる。つまり、上院は各州を代表し、下院は人民を代表しており、基本的には両院は対等であるが、予算については下院が、条約の終結と高級公務員の任免の同意について上院が優先権を持っている。

他方、議会には大統領に対する不信任決議の権限がない代わりに、大統領にも議会解散権がない。ただし、議会は、大統領をはじめすべての公務員に対して、弾劾する権限を認めている。すなわち、大統領に、国家に対する反逆や重罪に値する罪状があれば、下院が訴追し、上院が弾劾の裁判を行うのである(1972年には、ニクソン大統領はウォーターゲート事件に関し、下院が訴追を決定したため、弾劾を待たずに辞任した)。

 なお、各種選挙は民主党と共和党の2大政党の下で行われているが、連邦議会(両院)の多数を占めた政党と大統領選出母体の政党とが異なることが少なくない。

 

連邦裁判所

司法権の独立性が強く連邦最高裁判所に下に連邦巡回控訴裁判所、その下に連邦地方裁判所が置かれ、裁判所は違憲立法審査権を持つ。この違憲立法審査権は合衆国憲法には明文の規定はないが、1803年に下されたマーベリ対マジソン事件(新大統領の下で高官につくことを約束されていたマーベリが、それを拒否されたため国務長官マジソンに連邦最高裁判所がその執行命令を出すことを求めた訴訟)における最高裁判所マーシャル判事の判決(請求を憲法違反として却下)以後、慣習法(判例法)として確立されたものであり、立法や行政を抑制(チェック)する機能を十二分に発揮しいているが、連邦最高裁の裁判官は上院の助言と同意を得て、大統領が任命する。

なお、F・D・ルーズベルトのニューディール立法が、当時の最高裁判所で、つぎつぎと違憲判決が下されたことに関して、ルーズベルトは、違憲判決をした裁判官の任期を待ち、代わって自派の裁判官を任命して状況の打開を図った。

 

アメリカの仕組み

 

 

☆ドイツの仕組み☆

 

 第2次世界大戦に敗北したドイツは、英・米・仏の占領地区を統合した西ドイツ(ドイツ連邦共和国)と、ソ連の占領地区であった東ドイツ(ドイツ民主共和国)に分裂し、それぞれの憲法に基づき、異なる政治制度を採用していたが、冷戦終結を受け1990年に西が東を吸収する形でドイツの統一なされた。

 

連邦会議

国民に選挙された任期4年の議員によって構成される連邦議会と各州3〜6名の代表(州政府代表)からなる連邦参議院の2院で連邦会議が組織され、連邦会議は、法律の制定と連邦首相と大統領の選出を行う。

 

連邦政府

連邦政府は、連邦議会が選出した連邦首相とその提案により仕命される連邦大臣から構成されるほか、儀礼的な地位・権限をもつ任期5年の連邦大統領が置かれている。

 

連邦憲法裁判所

通常の裁判所のほかに、独立して憲法裁判所が設置されており、法律や条約などに対する強力な違憲立法審査権があたえられている。

 

 

☆フランスの仕組み☆

 

フランスでは、1789年の大革命(フランス革命)によって絶対主義の王政が打倒され、その後、2度の帝政などをはさみ、1871〜1940年の第3共和国、1946〜58年の第4共和国を経て、1958年以後、現在まで第5共和国である。第2・第4共和国は、今日の西ドイツやイタリアの制度に似た、象徴的大統領の下の議院内閣制での多党化の政治状況にあった。議会で多数の議席を占拠する政党がない状況下の多党化は、必然的に連立内閣による組閣を意味したが、フランスの場合、内閣は短命に終わり政情不安をかもし出した。

そうしたい状況から脱却したのが、卜・ゴールの登場である。すなわち1958年、直民地アルジェリアの独立問題で混迷していたフランスにおいて、軍人政治家ド・ゴールが、国民投票で80%近い支持を得て大統領に就任、行政権の強化を目的に憲法改正を行い、第5共和国体制へ移行させたのである。第5共和国憲法は、前文で、1789年の人権宣言を確認し、国民主権の原則をうたい、「自由・平等・博愛」の標語を掲げ、「人民の、人民による、人民のための政治」の実現を宣言しているが、第5共和国の仕組みは、いわばイギリスの議院内閣制とアメリカの大統領の混合型である。

 

 大統領

大統領の任期は5年(2000年の国民投票で7年から5年に短縮される。再選回数制限が無い点は変更なし)、国民の直接選挙で選ばれる。大統領には、「@首相の任免 A首相の提案による閣僚の任免 B 命令(法律)の公布 C 条約の批准 D 閣議やフランス共同体首長会談の主宰 E 国民会議の解散 F 法律の再議についての国会への提案 G 緊急非常事態における非常大権 H 国民投票の実施 I 軍の統率」などの強大な権限が与えられている。

 

内閣

行政権は内閣に属し、内閣のトップである内閣総理大臣は大統領が任命し、閣僚は内閣総理大臣の提案に基づき大統領が任命する。下院は内閣不信任決議権を有し、これに対して閣議を統裁する大統領に下院解散権を認めている。また内務大臣は県知事の任命権(内務大臣の起案に基づき大統領及び内閣総理大臣が任命)を持っており、県知事は市町村議会から選出された市町村長に対する監督権を有する。

 

議会

議会は任期9年の議員からなる上院(元老院)と任期5年の議員からなる下院(国民会議)の二院制であるが、立法権は人権問題関係だけにきわめて狭く限定され、それ以外は大統領と内閣の命令議会制定する法律に同様の効力を持っているし、予算案を議会が70日以内に議決しないときは、大統領は命令によって執行できる。なお、両院は対等だが、下院にのみ内閣不信任決議権が認められている。(

フランス本国は、95県に3万8、000の市町村単位の自治体がある。県知事は中央政府が任命する。県会は郡単位の選出議員によって構成され、県会によって上院議員が選出され、国民議会の議員の多くは地方議会の議員を兼任している。

 

憲法会議

国民会議に他に、法律の合憲性の審査や大統領選挙・国民投票の実施の監視などをするため憲法評議会(憲法院)が置かれている。構成員は、大統領任命の3人、上院議長任命に3人、下院議長任命の3人に元共和国大統領(終身評議官)の10人である。また反逆罪の裁判を行うために裁判所とは別に大統領が判事の半数を任命し、国会が判事の半数を任命する政治高等法院が設置されている。

 

裁判所

司法権は裁判所に属し、大統領が任命する判事で構成される最高司法会議の下に、破棄院(最高裁判所)・控訴院(高等裁判所)・地方裁判所・区裁判所があり、そのほかに行政裁判を行う参事院がある。

 

☆中国の仕組み☆

 

1949年に成立した中華人民共和国は、共産党を中核にしながらも民主諸党派が共存する人民民主主義の政治形態を採用し、最初の1954年憲法で国家の性格を「人民民主主義国家」とした。その後、文化大革命(文革)の混乱を経て、文革否定後の現行1982年憲法では、「人民民主主義独裁の社会主義国家」と規定している。

 

全国人民代表大会(全人代)

全人代は国家権力の最高機関で、省・自治区・直轄市・人民解放軍の選出する代表と、少数民族の代表により構成される。その権限は、憲法改正、国家機構および民事・刑事の基本法の制定、国家首席などの選挙、国務院総理の任免、国家予算・決算の審査、中央軍事委員会、最高人民法院の長の選出、国家の経済計画や予算の審査、戦争と平和の問題の決定などである。このほか、地方にも各級人民代表大会と、その執行機関である各級地方人民政府がある。

 なお、82年憲法では、第2章に「公民的な基本的な権利と義務を掲げているが、第51条には「自由と権利を行使する際、国家・社会・集団の利益および他の公民の合法的な自由と権利を損なってはならない」という限界を定め、祖国防衛の義務や労働規律の遵守も義務として定めている。

 

常務委員会

全人代の常設機関で、憲法・法律の解釈、一般的な法令の制定、条約の批准、各国家機関の監督などを行う。

 

国務院(行政)

 最高の行政機関で全人代と常務委員会に責任を負う。トップは国務院総理で、国家主席の指名にもとづいて、全人代が選定、国家主席が任命する。

 

人民法院(司法)

司法権は人民法院に属し、1982年憲法で、その独立性が確認されている。

 

人民解放軍

人民解放軍は、革命の主導力でもあり、一時は共産党に所属していたが、現憲法では正規の国軍となり、中央軍事委員会の統帥下に置かれることになった。

 

中国の仕組み

 

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