過 労 死

キーワード

2000時間』・『残業』・『60日』・『麻薬』・『4億円』・『1万人』・『社畜』

1.過労死

1.急性心不全 2.クモ膜下出血 3.脳出血 4.心筋コウソクなどの脳、心臓疾患が7割。脳、心臓疾患で全国で30万人が死亡、内8万人がサラリーマンで1万人が過労死の可能性がある。

 ★過労死担当の弁護士が過労死する。

 ★いかに残業を減らすかを労働省の役人は、残業しながら考えている。

 ★不景気で増えたサービス・風呂敷残業。

 ★過労死→中高年男子から20代・30代男子および女子に拡大。

 ★都心のサラリーマンの5分の1が過労死の不安を感じている。

 

2.社畜特有の病気

『企業に飼い馴らされた会社人間。生活はすべて会社の人間関係だけで成立している』=会社本位主義→会社のランクが、まるで人間のランクそのものであるかのように世の中思っている。

家族のために、実は家族を犠牲にして寝食を忘れて、売上げをのばし、会社を大きくするために働く=学校教育もこうした価値観に一役買い、一流大学を出て、一流企業に就職することを至上目的としてきた→「会社との絆が一番大切」→個人や家族の犠牲の上に成り立っている= 終身雇用制= 年功序列型賃金体系→だが、「会社との絆は細い糸」=バブル崩壊は、企業の本当の姿を知らしめた→懸命に過労死するほど働き続けた結果→生活は一向に楽にならない→企業ますます太り、銀行からの借入で土地を買いあさる→地価狂乱→家族が寄り添って暮らす個人の住まいなど、『遠い夢のまた夢』=『うさぎ小屋』(「うなぎの寝床」)にも住めない(「にわとりを 起こして出勤 マイホーム」「住宅ローン 平均余命を とおり越し」「マイホーム 登記は 妻の父名義」「まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる」「社宅での 妻の出世は マイホーム」「夕刊を 朝に見て出る マイホーム」)→家は諦めて車に(「マイカーは 年をとるほど 格を下げ」)→しかし今は雇用不安で車さえ買えない。

あげくの果ては退職勧奨・希望退職→人員整理→指名解雇(中高年ホワイトカラーがターゲット= 管理職エレジー【「寒い朝 パートの妻に 最敬礼」】)

生産性、経済効率を数字で明確にできないことが要因(いたずらに強調しすぎる)=企業内失業者100万人(日経連。確たる根拠はない。本来中高年層の知識や意欲を、新規分野の開拓などに生かすべきだ。リストラ= 事業の再構築に人材は最大のよりどころだ。また「雇用をあくまで守るのが経営にあたる者の努め。やるなら経営者自らが責任をとるべきだ」→「役員会 肩書きなければ 老人会」「社の行く手 社長ひとりが 通せんぼ」)→人件費の削減→残業の減少(「残業を せずに帰ると 怒る妻」)→実質労働時間の延長=サービス残業・自宅風呂敷持ち帰り残業の増加(「今日からは 残業しても 手当てなし」)=ノルマの強化(「善悪も ノルマの前に 息をのむ」)→働きすぎ(「頑張れよ 無理するなよ 休むなよ」「無理させて 無理をしないでと 課長言い」)→働きすぎても成功した人はいいが、多くの人は健康を損なう(「過労死と 出世コースは 紙一重」)→過労死(「過労死と 呼ばず社葬は 心不全」「過労死を 企業戦士と 持ち上げる」)→男子だけではなく、女子にも→過労死の面ではいち早く男女平等が実現=一生懸命働いた代償労働省の判定基準→「発病までの1週間の仕事内容を労災認定の基準としている」。

★年間500800件近い申請に対して認定は、2040件ぐらい。1991年は申請555件中認定34件内死亡は18件 

★労災を申請した途端、家族は「会社」の敵になる。仲間だったはずの同僚や組合は口を閉ざし、会社との話し合いは警備員に拒まれる。社宅を追い出され、途方にくれる妻もいる。生活を抱え、追い詰められ、孤立する。

★労働組合→常に経営の監視を怠ってはならない→労使協調路線(御用組合化)の定着でチェックが甘くなっている。場合によっては過労死の共犯者にすらなっている。 

★時短→生活大国→不況→経費削減(3K=交際費・交通費・広告費の削減)→残業の減少(「残業が 減って気がつく 我が無趣味」)→収入の減少→早い帰宅→しかし家庭の中に父親の居場所がない。狭い住宅では、子供の部屋はあっても、父親の部屋は望べきもない→邪魔→どっかへいってよ→『粗大ゴミ』(「うちの粗大ゴミ 朝出しても 夜帰る」・「会社でも 家庭でも 燃えない うちの粗大ごみ」「土曜日も ひとりがいいと 妻が言う」「定年後 帰宅時間を 妻に聞く」=『濡れ落ち葉族』→熟年離婚(「退職金 もらったその夜 妻が消え」)

大阪高裁逆転判決1993年2月26日)→教師の死は公務災害=前任地から6年越しの過労=「6年間の多忙=過重とも思える職務を遂行するため自宅に仕事を持ち帰るなど、職務による持続的な疲労やストレスが要因となり脳の血管が弱っていた。責任感からかぜをおして、修学旅行を引率したため、極度の疲労などから一時的に血圧が上がり、脳出血した」(死亡時=1978年5月)→労災の認定まで実に15年。裁判はなお続く。

業務中に倒れ、00年7月に亡くなった北洋銀行野幌支店(北海道江別市)の営業課長=当時(56)の夫が(06年1月30日急逝)が、「妻の死は過労死」と訴えていた「北洋銀行斉藤過労死裁判」の判決が06年2月28日札幌地裁であった。97年11月に北海道拓殖銀行が経営破たん、翌年11月に北洋銀行が営業譲渡することになり、00年5月に旧拓銀のコンピューターシステムに統合させるという短期間の難事業を遂行する過程で発生したことから、システム統合のためのマニュアルを覚えるため資料を持ち帰っていた、いわゆる「持ち帰り残業」を業務の延長、労働時間と見なすかどうかが焦点となった。

判決は、「国の基準(1カ月100時間以上の残業など)を満たさないからといって労災に当たらないとは言えない。勤務形態や緊張などを総合的に判断するべきで、原告の発症と業務には因果関係がある」と述べ、「過労死である」との判断を下し、「持ち帰り残業は業務と認められない」と申請を退けた札幌東労働基準監督署長の不支給処分を取り消した。

☆『過労死の原因となる脳・心臓疾患は企業内のチェックとフォローさえあれば7割は確実に減らせる』。

☆『過労死の直前は休日であっても休めない精神状態』

要注意兆候ベスト5→ 1.「疲れた」ということが多くなった。 2.「仕事・職場の悩み」をよく話すようになった。 3.平日帰宅後すぐごろごろ。 4.「頭や胸が痛い」ということが多くなった。 5.「勤務先を辞めたい」とよくいうようになった。


3.対策

☆家族が気づいて、「力づくでも」休ませること。

 

4.最近の判決例

川柳は、第一生命『平成サラリーマン川柳傑作選』(講談社)より引用。

 

トップページに戻る
コラム−君らは死ぬなよ(学内限定)
管理職自殺労災認定(学内限定)
法学目次に戻る
講義解説記事のページ

過労死判決集

過労死−自殺

過労死-茨城新聞

公務災害-逆転認定