幼稚園建築 クリックすると写真が大きく表示されます

旭東幼稚園園舎
 岡山市二日市町56
 明治41年建築
 岡山市指定重要文化財(昭和55年)
 現在も新京橋の東詰めにある旭東幼稚園の旧園舎です。正八角形の遊戯室を中心に据え、四方へ保育室や保母室を張り出した、いわゆる「八角園舎」と呼ばれる幼稚園建築です。当時の岡山県工師、江川三郎八の設計によるもので、明治末から大正期にかけて県下で作られた同じ様式の園舎の先駆をなすものです。
 
昭和54年、老朽化により建て替えられましたが、その際に解体保存していた部材を利用し、解体記録に基づいて平成10年に復元されました。現在は市立中央図書館の敷地の一角にあります。

倉敷幼稚園園舎
 倉敷市西中新田669(倉敷市役所東側)
 大正4年建築
 国の登録有形文化財(平成12年)

 木造平屋建ての洋風建築の建物で、中央部分と、そこから東西に延びる両翼部分からなっています。中央部分には正面に玄関、その奥に八角形の旧遊戯室があります。両翼部分は北側に開放廊下が通り、南面に旧保育室が配置されています。八角形の遊戯室は、八弁花模様の天井を持ち、内部に支柱を使わず広い空間を確保するという、当時としては斬新な試みでした。
 正面玄関の上には、「きんちゃく」をかたどった棟飾り、桜の花の文様が置かれるなど、園舎として子どもたちに親しまれるような工夫も凝らされています。桜の花の紋章から「さくら幼稚園」の愛称で親しまれました。
 昭和51年に解体されるまで使用されましたが、昭和56年に復元され、教科書など教育に関する展示を中心とする倉敷市歴史民俗資料館として生まれ変わっています。